2001 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ社会科における「サービス・ラーニング」プログラムに関する研究
Project/Area Number |
13780137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
唐木 清志 静岡大学, 教育学部, 助教授 (40273156)
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Keywords | アメリカ / 社会科 / サービス・ラーニング / 福祉教育 / 統合 / 振り返り |
Research Abstract |
本年度は、次の三点にわたって研究を行なった。 (1)「サービス・ラーニング」に関する基本文献のデータベース化 第一に、「サービス・ラーニング」に関する基本文献を収集し、データベース化を行なった。その結果、社会科では近年の改革の一つの柱として「サービス・ラーニング」が位置付けられていること、また、福祉教育では「世代間交流プログラム(Intergenerational Program)」として「サービス・ラーニング」に注目が集まっていることが明らかとなった。 (2)専門家からの意見聴取及び情報収集 第二に、ミネソタ大学のRob Shumer氏から意見聴取を行ない、福祉教育的な内容が「サービス・ラーニング」の一つの柱となっていること、「統合」と「振り返り」が「サービス・ラーニング」のコア(核)であることを確認した。また、氏の意見および収集した文献から、「サービス・ラーニング」の議論は社会科教育の文脈だけでなく広く公民教育(Citizenship Education)の文脈において行なう必要もあるということが明らかとなった。 (3)「サービス・ラーニング」の授業の観察 第三に、ミネアポリス市において、小学校および中学校の「サービス・ラーニング」に関する授業を観察した。その結果、「サービス・ラーニング」の実践は日本における「総合的な学習の時間」の実践と似通った部分がたくさんあることを確認した。 研究二年目にあたる平成14年度には、平成13年度に得た知見に基づき、論文発表や講演を通して、日本の社会科及び総合的学習の発展に寄与していきたいと思う。
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