2001 Fiscal Year Annual Research Report
カードのランダム配布による効率的な秘密鍵共有法に関する研究
Project/Area Number |
13780188
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水木 敬明 東北大学, 情報シナジーセンター, 教授 (90323089)
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Keywords | カードのランダム配列 / 秘密鍵共有 / 量子暗号 / メンタルポーカープロトコル |
Research Abstract |
カードの配布を利用した秘密鍵共有プロトコルの代表的なものとして鍵集合プロトコルがある。鍵集合プロトコルが成功するために必要な最小限のカード枚数は完全に特徴付けられているが、その枚数は決して少ないとは言えず、より効率の良いプロトコルの開発が望まれている。今年度、本研究では、効率的なカードの配布による秘密鍵共有プロトコルの開発のための基礎的研究を次のとおりに行った。 1.transformationプロトコルが成功するための必要条件の発見 これまでtransformationプロトコルが成功するための十分条件は知られていたが、必要条件を見付けることは未解決問題であった。本研究では、この必要条件の発見に成功した。この必要条件の発見は、既知のプロトコルの欠点を示すものであり、新しいプロトコルの開発に有効な方向性を与える極めて重要な知見である。 2.パーソナルコンピユーターによるシミュレーション 前項のtransformationプロトコルに関して、必要条件だけでなく、必要十分条件を解明することは極めて重要な課題である。その解明のため、本研究では、transfomationプロトコルのシミュレーションを行い、現在知られている十分条件と前項で与えた必要条件のギャップについて解析した。得られた結果は、必要十分条件の解明に向けて大きな手がかりとなるものである。 3.量子カード配布の開発 メンタルポーカープロトコルと量子暗号の融合ともいうべき、量子カード配布というものを開発した。本プロトコルの設計には、量子の光学的性質を利用しており、本プロトコルを使用するとカードを安全に公平に配布することが可能である。
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