2001 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルペインティングのためのインタフェースに関する研究 滲み掠れを伴うストローク描画を直接入力可能とするモデル研究
Project/Area Number |
13780209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 豪 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00323832)
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Keywords | 筆 / コンピュータグラフィックス / ペインティングツール / 対話的ソフトウェア |
Research Abstract |
筆による描画からは、描画時のスピード感が感じられる。このスピード感の違いはストロークの形状に並んで滲みや掠れという描画結果から受けるものである。そして描画結果における滲みや掠れの違いを生み出す要因としては筆の毛の描画における広がり方の違いがあると考えられる。今年度は筆の房の形状変化について更なる改良を行って、ユーザがより思い通りのストロークを描けるようなモデルを作成した。 ストローク描画の過程には描き始め、中間、描き終わりの三段階があり、それぞれの段階毎に使い易さに関する条件があるとの報告を昨年度までに行ったが、今年度は描き終わりの使い易さに関して重点的にモデルの改良を行った。描き終わりには'抜き'と'止め'があるが止めでは筆の接地部分の柄に近い方の形状がそのまま終点位置に現れる。従って、そのときの形状をユーザが思うように制御出来ることが使いやすさにつながる。そこで、接地面の形状がユーザの操作により連続的に変化するように改良を行い良好な結果を得ることができた。 また、次年度に計画している筆モデルの評価方法の検討のために、処理の軽いペンによるような描画を行える対話型の描画ツールを試作しユーザの描画時の修正操作を記録し調査する実験を行った。対話的な描画ツールの評価法として、ユーザへの聞き取り調査が挙げられるが、ユーザの慣れや好みによりそれだけでは評価手法として問題が生じる上に、モデルのアルゴリズムを知らないユーザの回答からモデルの修正個所を発見するのは困難であった。それに対して、修正個所の記録、調査は、モデルの問題点の発見や改良すべき方向を予想可能な点で有効であることがわかった。
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Research Products
(1 results)