2001 Fiscal Year Annual Research Report
大規模災害シミュレーションのためのマルチェージェントシステムの設計に関する研究
Project/Area Number |
13780279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 暢浩 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40314075)
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Keywords | マルチエージェントシステム / エージェントモデル / 協調プロトコル / 大規模災害シミュレーション / RoboCupRescue / RoboCup |
Research Abstract |
本研究は「I.エージェントの移動に応じたグループの構成に関する研究」および「II.階層化エージェント意思決定プロトコルに関する研究」から構成される。初年度である13年度はI.についておこなった。 本研究では大規模災害シミュレーションを対象としているため、複雑に連続して変化を続ける災害現場のような環境に適した協調エージェントモデルを設計する必要がある。設計に必要となる環境の条件は次のとおりである。「1.解決すべき問題が同時複数発生する」、「2.解決すべき問題が動的に変化する」、「3.エージェント単体では解決できない問題が発生する」、「4.エージェントは部分情報しか観測できない」、「5.エージェントの数が不定数である」。以上の1.〜5.は互いに密接に関係している。特に5.に注目して不定数のエージェントが協調動作可能な協調エージェントモデルの提案をおこなった。また協調行動を実現するためには「協調者を集めて協調行動をおこなうもの」「協調者が集まったら協調行動をおこなうもの」という2種類のアプローチが存在する。本研究の対象となるのは後者である。 本研究ではエージェントの協調行動を「問題を認識した不定数のエージェントがグループを自律的に形成し、その問題を解決した後、グループを解消する」という振る舞いと考える。エージェントは協調問題解決のための目標をメッセージによって共有し、Joint Intention理論に基づいてタスクを達成する。そしてグループが不要と判断するとエージェントは自律的にグループを解消する。これに基づいてエージェントおよびアルゴリズムを設計し、消火活動をおこなう簡易シミュレータ上で実験をおこなった。その結果、本研究のエージェントの適切な協調行動が確認できた。
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Research Products
(1 results)