2002 Fiscal Year Annual Research Report
移動計算機環境のためのシステムソフトウェアに関する研究-Peer to Peerモデルアプリケーションへの適応-
Project/Area Number |
13780335
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田頭 茂明 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70332806)
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Keywords | モバイルコンピューティング / システムソフトウェア / Peer to Peer / 情報管理技術 / 情報交換技術 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,ノート型PCや携帯端末等のモバイル機器で構成される計算機環境において,情報を柔軟に共有できるシステムソフトウェアを研究/開発することである.本研究の独創的な点は,各種サーバ計算機から情報を共有する従来までの方式とは異なり,モバイル機器がPeer to Peerで情報を共有する柔軟で効率的な共有方式の実現を目指していることにある. 現在までに,本システムの実現に必要な,(1)P2P環境上での効率的な情報管理技術,(2)無線通信上での省電力通信を実現する情報交換技術の研究を行った. 具体的には,(1)では、情報のインデックスが格納される2次元ハッシュテーブルを、Peerで分散して管理し、検索時には、対象情報のハッシュを持つPeerに問い合わせることで、サーバが不要でスケーラブルな情報検索を実現する。この情報管理技術を実現するために必要な関連技術を設計/開発した。またモバイル機器の位置情報を、周期的方式とオンデマンド方式のハイブリッド方式を用いて効果的に管理する技術についても提案し、そのプロトタイプシステムを構築して評価を行った。 (2)においては,情報を交換するための省電力指向の通信ミドルウェアを研究/開発した.従来までの省電力無線通信技術では,局所的な通信をトリガーとして通信デバイスを省電力モードへ切り替えているために,電力を無駄に消費することが実験により明らかになった.本通信ミドルウェアは,通信におけるTCPスループットに着目して通信デバイスを制御することにより,通信時のスループットの低下を防ぎ省電力効果を高めることができる.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 島田: "移動計算機を含むPeer-to-Peer情報共有環境における位置管理方式"情報処理学会論文誌. 43・2. 605-615 (2002)
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[Publications] H.Shimada: "Evaluation of a Location Management System for Wireless Communicating Mobile Computers"Proc. the 16th Int'l Conf.on Information Networking (The 16th ICOIN). 3C. 1-11 (2002)
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[Publications] S.Tagashira: "Location-Aware Buffering Schemes for Road Vehicle Communication Systems"Proc. Networks, Parallel and Distributed Processing, and Applications. 99-104 (2002)
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[Publications] 丸山: "無線環境における省電力を考慮した通信制御方式"情報処理学会コンピュータシステムシンポジウム論文集. 25-32 (2001)
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[Publications] L.Deng: "An Active Scheduler : Autonomous Concurrency Control of Parallel Programs in Distributed Environment"IEICE Trans.on Information and Systems. E85-D・11. 1851-1858 (2002)
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[Publications] S.Fujita: "Fast Barrier Synchronization Protocol for Broadcast Networks Based on Dynamic Access Control"Proc. 8th Int'l Euro-Par Conf. (Euro-Par 2002). 795-798 (2002)