2001 Fiscal Year Annual Research Report
ブースティングを用いた判別手法とその品質管理・マーケティングへの応用
Project/Area Number |
13780352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 秀男 筑波大学, 社会工学系, 講師 (10282328)
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Keywords | ブースティング / 重み付き平均アルゴリズム / 工程管理 / 線形判別分析 / 判別木 |
Research Abstract |
本年度は,Kivinen and Warmuth(1999)が提案した重み付き平均アルゴリズム(WAA,Weighted Average Argorithm)を用いて,判別木モデルと線形判別モデルの予測を重み付けすることにより統合化したモデル提案を行った.WAAでは,各時点での予測精度に応じて重みを逐次更新し,重さの大きいモデルの予測を用いることにより統合化するモデルである.提案方法においては,判別木を生成した上で,各ターミナル・ノード(TN)に線形判別分析と判別木の重みを与える.そして,新たな説明変数の観測値が与えられ判別を行う際に,その観測値が到達したTNの重みから判別モデルを選択し,その判別結果を統合モデルの結果とするものである.提案モデルの妥当性の検証のために,ネットワーク浸入検出問題への適用を行った.提案モデルはおおむね従来の個別モデルよりも判別精度が良く,特に構造に変化が見られた場合にも対応できることが示された. また,ブースティングの適用可能性を考慮した上で,本年度は判別木モデルを用いた工程管理手法に関する研究を行った.工程パターンとして,シフト,トレンド,サイクルなどの異常パターンと正常パターンを対象工程パターンとして,第1種の誤り(正常パターンであるのに異常パターンと識別する誤り)率を低く抑えつつ,異常パターンの識別率を向上させる手順について検討した.全体的な識別率は悪くないものの,判別木モデル単独では第1種の誤り率を低くすることは困難であった.ブースティングの適用により正常パターンに重みを置く判別モデルを導入することで第1種の誤りの減少が期待され,来年度の課題としたい.
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