2001 Fiscal Year Annual Research Report
安定配属問題の多面体表現の解明とその最適化問題に対する効率的解法の導出
Project/Area Number |
13780370
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
根本 俊男 文教大学, 情報学部, 助教授 (40286026)
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Keywords | 安定配属問題 / 安定結婚問題 |
Research Abstract |
本研究では安定配属問題の構造に関する多面体的な性質の導出とその応用に取り組んでいる.研究費補助期間初年度にあたる今年度はその取り組みの基盤として,研究背景の再整理や,基本的なアイディアの構築や確認に従事した. 具体的には,今年度の取り組みは以下の3点にまとめられる. (1)安定配属問題の新たな視点での再整理: まずは安定配属問題の単純形にあたる安定結婚問題をグラフ的な構造から新たな枠組みで捉えなおした.この捉え方により,問題をより簡潔に把握することが可能になる.その発展形として,安定配属問題もグラフ的な構造で捉え,その性質を再整理した.この取り組みは,2002年に朝倉書店より発行の応用数理ハンドブックの中で約50ページにまとめられ,発表された.安定結婚問題・安定配属問題の最新の研究状況をまとめたサーペイとして貴重な資料となる. (2)安定配属問題の多面体表現: 安定配属問題を表現する不等式系の導出にも取り組んでいる最中である.この点をより深く考察するために,多くの研究者との議論や最新の研究成果の情報収集などを行なっている. (3)安定配属問題に関連する最適化問題に対する効率的解法の導出: 応用において安定配属問題に関する最適化問題の重要性もわかってきた.特に,理論的には効率のよい解の導出方法はないと思われる問題に対しても,応用面で扱う程度のサイズでの最適解の導出を,実験によりその解の導出に取り組んでいる最中である. 今年度の研究実績の概要は以上のとおりである.研究費補助期間最終年に当たる次年度は,上記の内容を基礎に研究全体をまとめていきたい.
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Research Products
(1 results)