2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780388
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
本村 英樹 愛媛大学, 工学部・電気電子工学科, 助手 (80332831)
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Keywords | レーザ吸収分光 / 無水銀キセノン蛍光ランプ / 準安定原子密度 / 共鳴準位原子密度 / パルス放電 / 真空紫外放射 |
Research Abstract |
無水銀キセノン蛍光ランプ内のキセノン励起原子密度(共鳴準位1s_4および準安定準位1s_5)を測定するための赤外レーザ吸収分光系を構築した。この内、今年度は、内部電極型キセノン蛍光ランプをパルス点灯したときの、準安定原子密度の時間変化を測定することができた。 まず予備実験として、レーザーの波長を準安定原子による吸収波長823.16nm近傍で掃引し、吸収係数を波長の関数として求めた。準安定原子密度の算出には吸収係数の波長による積分値が必要であるが、密度の時間変化を求める際には、波長を掃引することができないため、求めた吸収係数のプロファイルをVoigt関数によりフィッティングし、ピーク値と積分値の関係を求めた。ランプの封入圧力を1.3kPaから10.7kPaまで変化させると、衝突広がりの影響が大きくなるため、吸収係数のピーク値に対する積分値の比率は増加した。 キセノン蛍光ランプでは一般にランプ電流を増加すると、陽光柱が収縮し、拡散状態から線条状態に移行する。上記のガス圧のランプをパルス点灯したときの、準安定原子密度の時間変化を測定した結果、線条状態に移行することにより、いずれの場合にも陽光柱内の密度は上昇した。また線条状態では、パルスの立ち上がり時だけでなく、パルスの休止期間においても準安定原子の生成が見られた。この傾向は、ガス圧の高いときにより顕著であった。 次年度は、共鳴準位原子密度の測定および共鳴・準安定而原子の空間分布の測定を行い、真空紫外放射との相関について検討したい。
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