2002 Fiscal Year Annual Research Report
独立型太陽光/風力/ディーゼル発電システムの気象予測を利用した運用法の開発
Project/Area Number |
13780405
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
見目 喜重 豊橋創造大学, 経営情報学部, 講師 (60273330)
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Keywords | 風速予測 / 日射量予測 / ニューラルネットワーク / 重回帰分析 / 太陽光 / 風力発電システム |
Research Abstract |
離島などの電力系統から独立した地域に太陽光/風力/ディーゼル発電システムを導入した場合,気象状況の変化に伴う太陽光/風力発電電力の変化がシステムの経済的・安定的運用に大きな影響を与える。そうした問題を解決するためには,気象予測を利用したシステムの運用法,ならびに日射量および風速などの気象予測もデルの開発が重要である。 そのようなことから,本年度は複数地点の前日の平均気圧を入力とした日積算日射量予測モデルを開発した。また,風速や日射量が当日(予測期間)の平均気圧に大きく影響されることから,平均気圧の予測モデルを構築した。さらに,気象予測を利用したシステムの運用法を開発するために,蓄電池の充電状態に目標値を設定し,ディーゼル発電機の日運用計画を決定する運用法の有効性を検討した。 日積算日射量予測モデルの開発では,まず,各月毎に重回帰分析により全国の日射量観測地点から15地点をデータ入力地点として選定した。次に,それらの地点の前日の午前中ならびに午後の平均気圧を入力とする日射量予測モデルをニューラルネットワークにより構築した。その結果,提案した手法による予測誤差は,天気予報を利用した予測法よりも12ヶ月中8ヶ月で小さくなり,また年平均予測誤差も0.136から0.124へと低減した。 平均気圧の予測モデルに関しても,日射量予測モデルと同様の手法で予測モデルを構築して予測を行った。しかし,平均誤差が予想よりも大きいため,今後モデルの再検討が必要である。 蓄電池の充電状態の目標値を設定したシステムの運用法では,充電状態の目標値を各月毎に設定した場合,余剰電力抑制の観点から,蓄電池容量の増大に伴って充電状態の目標値を低く設定することが可能となり,それによりシステムの燃料消費量が低減される。しかしながら,蓄電池容量が日負荷電力量の0.5日分を超えると,燃料消費量は減少しなくなる。また,太陽光/風力発電の導入量が増大するほど,提案手法による燃料消費削減効果が増大することが確認できた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 見目 喜重: "ニューラルネットワークによる日射量予測とそれを利用した太陽熱/深夜電力給湯システムの運用"太陽エネルギー. 28・6. 27-32 (2002)
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[Publications] Yusuf Ismail: "Comparison of Operating Methods of Battery in a Stand-Alone Photovoltaic / Wind / Diesel / Battery Power System"電気学会論文誌B. 112-B・11. 1200-1207 (2002)