2001 Fiscal Year Annual Research Report
大強度パルス相対論的電子ビーム照射による窒素酸化物及び硫黄酸化物の処理過程の解明
Project/Area Number |
13780449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
今田 剛 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60262466)
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Keywords | 排気ガス処理 / パルス相対論的電子ビーム / 窒素酸化物 / 硫黄酸化物 / 反応過程 / 環境保全 |
Research Abstract |
ディーゼルエンジンや火力発電所などの化石燃料を燃焼する内燃機関等から排出される排気ガスの浄化を目標に定め、大強度パルス相対論的電子ビーム(Pulsed, Intense Relativistic Electron Beam : PIREB、ピーク電子エネルギー(8160)162MeV、ピーク電流値(8160)164kA、パルス幅(8160)1685ns(FWHM))照射による窒素酸化物(NOx)および硫黄酸化物(SOx)の処理プロセスの解明を実験的および解析的に推進した。PIREBの長距離伝搬特性を積極的に利用して、長距離、大空間および電子ビーム源から遠方領域におけるNOx処理を試みた。長さ1.8mの長いガス処理チャンバ中でのNOx処理実験を試みた。模擬排気ガス(NO/N_2およびNO/O_2/N_2混合ガス)にPIREBを照射して、NOx濃度の変化を観測した。乾燥窒素希釈の模擬排気ガスにおいて、PIREB照射前の初期NO濃度100ppm、排気ガス圧力120kPaのとき、10回のIREB照射により、(8160)1696%のNOx処理に成功した。また、初期NO濃度880ppm、排気ガス圧力120kPaの場合において、NOx処理エネルギー効率(PIREBの単位エネルギー当たりのNOx処理量)の最大値は(8160)16220nmol/Jに達した。一方、乾燥空気希釈の模擬排気ガスでは、排気ガス圧力120kPaの場合、初期NO濃度が200ppm以下のときにNOxの処理が確認された。このとき、NOx処理エネルギー効率の最大値は(8160)16175nmol/Jであった。また、NOの半減期の計算を行った結果、乾燥空気希釈の模擬排気ガスのPIREBによるNOx処理プロセスでは、NOとOおよびO_3との酸化反応によりNO_2が生成されることによりNOx処理が妨げられることが判明した。
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Research Products
(2 results)