2002 Fiscal Year Annual Research Report
マクロアレイを用いた植物の大気汚染ストレス応答遺伝子の解析
Project/Area Number |
13780454
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 美佐 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10294513)
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Keywords | 二酸化窒素 / タバコ植物 / 二次元電気泳動 / ニトロチロシン |
Research Abstract |
植物は二酸化窒素を吸収し、アミノ酸やタンパク質に同化する能力を持っている。その能力は植物種間で異なり、最大約600倍異なることをこれまでに明らかにしている。本研究では、二酸化窒素暴露時に応答する遺伝子、タンパク質を網羅的に解析し、二酸化窒素吸収退社を律速する過程を解明することを目的とする。二酸化窒素は生体に取り込まれると生体物質を直接酸化したり、ペルオキシナイトライトや一酸化窒素を経てニトロ化、ニトロソ化することが考えられる。そこで本年度はまず二酸化窒素の影響を受けるタンパク質について抗ニトロチロシン抗体を用いて網羅的に調査した。 植物材料として、私たちのこれまでの研究で二酸化窒素によりタンパク質がニトロ化されるいることが示唆されているタバコ植物を用いた。二酸化窒素暴露した植物葉から抽出したタンパク質をSDS PAGEで分離し、抗ニトロチロシン抗体を用いてウェスタンブロットを行い二酸化窒素暴露前後で比較した。その結果、暴露時に特異的なバンドが観察された。さらに、タバコ植物葉から抽出したタンパク質を二次元電気泳動で分離後、抗ニトロチロシン抗体を用いてウェスタンブロットを行った。その結果、暴露時に特異的に検出されるスポットが8個あった。それら全ての同定を試みた。ゲルからスポットを切り出し、ゲル内消化後、Q-TOF MSにより同定した。その結果、6個について同定することができた。残り2個については蓄積量が少ないために同定することが出来なかった。同定できた6個のスポットタンパク質は全て、Pathogenesis related(PR)タンパク質ファミリーに属するものでPR-1、PR-3とPR-5であった。これらはいずれも酸性PRで細胞外に属するものであり、二酸化窒素により植物葉タンパク質は細胞外でニトロ化される即ち二酸化窒素は植物細胞に溶け込む前にニトロ化に関与することが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] O.C.Erkin, M.Takahashi, A.Sakamoto, H.Morikawa: "Development of a regeneration and transformation system for Raphiolepis umbellata L., "Sharinbai" plants by using particle bombardment"Plant Biotechnology. (In press). (2003)
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[Publications] H.Morikawa, M.Takahashi, Y.Kawamura: "Air Pollution Clean Up Using Pollutant-Philic Plants-Metabolism of nitrogen dioxide and genetic manipulation of related genes"In "Phytoremediation : Transformation and Control of Contaminants", ed by S.C.McCutcheon and J.L.Schnoor, John Wiley and Sons, Inc.. (In press). (2003)
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[Publications] K.Kondo, M.Takahashi, H.Morikawa: "Regeneration and transformation of a roadside tree Pittosporum tobira A"Plant Biotechnology. 19. 135-139 (2002)