2002 Fiscal Year Annual Research Report
X線結晶構造解折法を用いたニトリルヒドラターゼの反応過程の追跡
Project/Area Number |
13780492
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
河野 能顕 理化学研究所, 研究技術開発室, 研究員 (70321750)
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Keywords | Nitrile Hydratase / X-ray Protein Crystallography / NHase / Time resolve / ニトリルヒドラターゼ / 時間分割結晶構造解析 |
Research Abstract |
ニトリルヒドラターゼはニトリルを水和してアミドにする酵素である。Rhodococcus sp. N-771由来のニトリルヒドラターゼは活性中心に単核非ヘム鉄を有する。本酵素は暗条件、一酸化窒素(NO)存在下で非ヘム鉄にNOが配位することによって不活性化する一方NOの光解離によって光活性化が起こる。また、非ヘム鉄の配位子であるαサブユニットのCystein 112とCystein 114が翻訳後修飾によって、それぞれ、酸素2原子で酸化されたcystein-sulfinic acidと酸素1原子で酸化されたcystein-sulfenic acidとなっていることが質量分析ならびにX線結晶構造解析から明らかになっている。 本年度は、昨年度からの継続課題として残っていた基質であるニトリル化合物との共結晶化を行った。多くのニトリル化合物について検討したが、現在までに時間分割結晶構造解析に用いることのできる化合物の同定にはいたっていない。 また、昨年度光照射条件の最適化が不十分であったため、光照射条件の最適化を行った。その過程で結晶の現在光活性化過程の追跡に用いている顕微分光装置に問題が認められたため、顕微分光装置の改良を行った。さらに、データ収集における結晶凍結のために用いるクライオ装置のシャッター機構を作成し光照射中の温度変化を可能とするシステムを開発した。本装置は100Kと280Kを適当な時間間隔で切り替えることのできる装置である。現在、最終的な光照射条件の最適化を行っている。
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