2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13780524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八木 俊樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40292833)
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Keywords | クラミドモナス / 鞭毛 / ダイニン / 微小管 / ATP / コイルドコイル |
Research Abstract |
ダイニンによる微小管滑り運動の分子機構を理解するために,ダイニン分子の微小管相互作用部位について調べている.ダイニンはモータードメインから突出したストークと呼ばれる構造(反平行なコイルドコイルと微小管結合領域からなる棒状の構造)により微小管と結合すると考えられている.ATP加水分解に伴うダイニン・微小管相互作用の変化は、ダイニン頭部に生じる構造変化がストーク先端の微小管結合領域の構造変化に変換されることによって起こると考えられる. しかし,その仕組みは全く不明である. 本研究では,まず,ダイニンモーター活性におけるストークコイルドコイルの役割を調べた. 単細胞緑藻類クラミドモナスにおいて興味深い変異株が単離されている.すなわち,外腕ダイニンβ重鎖においてストークの一部を欠損して運動が遅くなったsup^<pf1>変異株である.この変異株から外腕ダイニンを単離精製して微小管のin vitro motility assayを行い,野生株のそれと性質を比較した. sup^<pf1>変異株のダイニンは野生株のそれに比べて微小管の運動活性が著しく低下していた. この結果は,ストークコイルドコイルの部分欠損によりモーター活性が著しく低下することを示す. また,ラミドモナスダイニンストーク組換えタンパク質の微小管結合活性を調べている(進行中).クラミドモナスの鞭毛ダイニンβ重鎖のESTクローン(かずさDNA研究所から分与していただいたもの)から,イニンストーク部位の遺伝子配列をPCRによりクローニングし,大腸菌に組換えタンパク質として発現させた.今後は,sup^<pf1>株と同じ欠損変異を導入したストークタンパク質を作成して,野生株のものと微小管結合能を比較する予定である.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yamaguchi J., Nemoto N., Sasaki T., Tokumatsu A., Mimori-Kiyosue Y., Yagi T., Funatsu T.: "Rapid functional analysis of protein-protein interactions by fluorescent C-terminal labeling and single-molecule imaging"FEBS letters. 502. 79-83 (2001)