2001 Fiscal Year Annual Research Report
ズッキーニ由来新規ブルー銅蛋白貭マビシアニンのX線構造解析と分子進化に関する研究
Project/Area Number |
13780556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 豪 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20263204)
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Keywords | ブルー銅蛋白質 / マビシアニン / X線構造解析 / 構造機能相関 / 酸化体 / 還元体 / 異常分散法 |
Research Abstract |
マビシアニンは、ズッキーニの皮から単離される糖蛋白質で、活性中心に銅イオンをもつブルー銅蛋白質である。他のフィトシアニンファミリーに属するステラシアニンやBasic Blue Proteinと比べ、アミノ酸残基の数と相同性に大きな違いがあり、分子進化的にも興味がある。本研究では、スペクトル等の機能と配位構造との相互の関係、他のブルー銅蛋白質との構造比較、および分子進化に関する知見を得るために、新規なプルー銅蛋白質であるマビシアニンの高分解能のX線構造解析を目指して、結晶化から着手した。 これまで、再現性の良い結晶化方法を確立し(空間群P6_1,a=b=62.78Å,c=243.78Å)、大型放射光実験施設SPring-8において、低温下、銅イオンの異常分散効果を利用したMADデータの収集を行った。ピーク(1.379Å)、エッジ(1.380Å)、リモート1(1.393Å)、リモート2(1.305Å)でのデータ収集を、それぞれ2.0Å分解能まで収集することに成功した。異常分散差パターソンの計算およびその解釈にも成功し、位相の確からしさを示すFigure-of-meritの値も0.565と比較的高い値を示し、良好な電子密度を得ることに成功した。 分子モデルの構築を行い、酸化体については、1.6Å分解能までの構造精密化を終えている。 還元体結晶についても結晶を調整し、大型放射光実験施設SPring-8において1.9Å分解能までのデータ収集を行い、現在構造の精密化を進めている。 今後は、還元体構造についての構造精密化を行い、両者の構造の比較を行って、酸化還元にともなう構造変化について検討する。またステラシアニンとの構造比較を行って、酸化還元電位の違い、スペクトルの違い等について構造化学的に検討を加える予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] E.Mizohata, et al.: "Crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of glutathione-dependent dehydroascorbate reductase from spinach chloroplasts."Acta Cryst.. D57. 1726-1728 (2001)
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[Publications] D.Matak-Vinkovic, et al.: "Crystal structure of Escherichia coli ketopantoate reductase at 1.7 angstrom resolution and insight into the enzyme mechanism."Biochemistry. 40. 14493-14500 (2001)
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[Publications] H.Hashimoto, et al.: "Crystal structure of DNA polymerase from hyperthermophilic archaeon Pyrococcus kodakaraensis KOD1."J.Mol.Biol.. 306. 469-477 (2001)
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[Publications] E.Mizohata, et al.: "Crystal structure of activated ribulose-1, 5-bisphosphate carboxylase/oxygenase from green alga Chlamydomonas reinhardtii complexed with 2-carboxyarabinitol-1, 5-bisphosphate."J.Mol.Biol.. 316. 677-689 (2002)