2001 Fiscal Year Annual Research Report
コリプレッサーTup1とヒストンの相互作用とその転写抑制における役割
Project/Area Number |
13780557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
向 由起夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60252615)
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Keywords | 酵母 / 転写抑制 / コリプレッサー / ヒストン / クロマチン |
Research Abstract |
出芽酵母のコリプレッサーTup1は,RNAポリメラーゼIIを含む基本転写装置と相互作用することにより,そしてクロマチン構造を変化させることにより,遺伝子の転写を抑制する。本研究では,Tup1がクロマチンを介して転写を抑制するメカニズムを明らかにするために,Tup1とヒストンタンパク質との相互作用について検討している。 本年度は,Tup1のヒストン結合領域を,(1)3種類の酵母由来のキメラ遺伝子を作成することにより,(2)欠失変異を作成することにより,(3)ランダム変異を導入することにより調べた。 (1)Saccharomyces cerevisiae Tup1のヒストン結合領域(73-328アミノ酸位)をCandida albicans Tup1またはSchizosaccharomyces pombe Tup11のそれと置き換えたキメラタンパク質を発現するプラスミドを構築した。これらのキメラ遺伝子はすべてS. cerevisiae tup1変異を相補した。従って,S. cerevisiae以外の酵母のTup1におけるヒストン結合領域が機能的に保存されていることを確認することができた。現在,in vitroにおけるヒストン結合能を調べている。 (2)ヒストン結合領域における3種類の欠失変異を構築したが,どれもtup1変異を相補することができなかった。従って,Tup1のヒストン結合領域をさらに限定することはできなかった。 (3)S. cerevisiae TUP1遺伝子のヒストン結合領域をPCRによってランダム変異処理した。そのtup1変異プラスミドライブラリーからtup1変異を相補しないクローンをおよそ300個取得した。その中から20個の変異プラスミドを大腸菌に回収した。現在,それらの変異部位と変異タンパク質のヒストン結合能を調べている。
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