2001 Fiscal Year Annual Research Report
ジーンノックアウト法を用いた高等真核生物GCN5ファミリーの機能解析
Project/Area Number |
13780561
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
菊池 秀彦 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (10301384)
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Keywords | DT40 / GCN5 / P / CAF / 細胞周期 / ジーンノックアウト / ヒストンアセチルトランスフェラーゼ |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、ヒストンアセチルトランスフェラーゼの一種GCN5ファミリー(GCN5,P/CAF)の生理機能をDT40を用いたジーンノックアウト法によって解析することである。 GCN5ホモ欠損変異株は細胞増殖能の顕著な低下を示し、それはG1→Sの移行阻害が主たる原因であることが明らかとなった。この事実から、GCN5が細胞周期、特にG1→S移行に関わる遺伝子の発現制御を担っている可能性が強く示唆された。そこで、これまでにニワトリにおいて単離されている細胞周期制御関連遺伝子の発現変化をGCN5ホモ欠損変異株において検討した。 その結果、GCN5ホモ欠損変異株においては野生株と比較して、サイクリンD2およびbc1-2の発現が増加、PCNAおよびbcl-xの発現が減少していることが示された。また、GCN5ファミリーのもう一つの遺伝子であるP/CAFの発現が顕著に増加していることが明らかとなったが、これは欠損したGCN5の相補的な役割を担うものと推察される。 しかしながら、上記遺伝子の発現変化のみでは、GCN5欠損による細胞周期遅延を説明する事は困難である。そこで、現在、細胞周期制御に関わる重要な遺伝子のニワトリホモログのクローニング、次いでGCN5ホモ欠損変異株での発現解析を通じて細胞周期制御におけるGCN5の標的遺伝子の同定を試みている。既にサイクリンD3の発現がGCN5ホモ欠損変異株において減少する事を明らかにしているが、さらに他の重要遺伝子、例えばCdkインヒビター遺伝子群についてもクローニング中である。これらの研究を通して、GCN5による細胞周期制御のメカニズムの解明を試みる。
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