2001 Fiscal Year Annual Research Report
ラットバレル皮質における空間情報表現とそのダイナミクス
Project/Area Number |
13780653
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
七五三木 聡 大阪大学, 健康体育部, 講師 (20271033)
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Keywords | 方向選択性 |
Research Abstract |
ラットなどの齧歯類では、複数の頬ヒゲがどのような時空間系列で刺激されるかということが対象物の動きや形あるいは動物自身の運動を知覚するための重要な情報になっていると考えられる。これまでの研究から、麻酔したラットにおいて二本の頬ヒゲを組合わせ刺激すると、刺激の時空間的パターン(組合わせるヒゲや刺激する方向)に依存した促通性相互作用がラット大脳皮質1次体性感覚野ヒゲ対応領域(バレル皮質)のニューロンに生じることがわかった。このような刺激特徴選択的な応答の相互作用は、脳内で3次元空間情報を表現するための基礎になっていると考えられる。そこで、刺激方向選択的促通の形成メカニズムを明らかにするために、単独ヒゲ刺激および組合わせヒゲ刺激に対するバレル皮質ニューロンの応答をガラス管微小電極を用いて細胞外記録し、それらの刺激方向選択性を検討した。その結果、単一ニューロンに興奮性応答を生じる複数のヒゲの刺激方向選択性は、いずれもよく一致していることが明らかになった。これは、同じ刺激方向選択性を有するニューロン同士が密接に興奮性ネットワークを形成していることを意味し、このネットワークに基づいて刺激方向選択的促通が生じることが明らかになった。
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