Research Abstract |
研究成果を次の3点にまとめる.(1)基盤的な情報資源の収集体制の確立とその進展.(2)海外共同研究拠点の形成とその進展.(3)コラボレーションシステム環境の推進. (1)海外の研究拠点における研究ディレクトリ,研究論文目録データベース,翻訳作品目録データベースなどを中心とする情報資源の蓄積が進んだ.ホームページの充実も促進した. (2)海外の多くの学協会との協力関係が進展した.とりわけ,AISTUGIA(伊日研究学会)の協力は大きく,Adriana Boscaro教授(会長,Venezia大学)を始め多くの日本文学研究者の全面的な支援を得て,コンテンツの蓄積を行った.SFEJ(仏日研究学会)も,Cecile Sakai教授(会長,Paris7大学)始め,College de Franceなどの多くの研究機関から具体的支援を得て,コンテンツ蓄積を軌道に乗せた.BAJS(英国日本研究協会)学会にも参加し,研究発表を行い,コラボレーションを強化した.EAJS(全欧日本学国際会議)に参加し,研究発表を行った. (3)研究基盤の準備として,国文学研究資料館における各種の形態の異なる情報資源の共有技術の確立を行い,これを基に同種の研究機関の資源共有化の方策を検討し,成果を得た.例えば,国立歴史民俗博物館,国際日本文化研究センター,国立民族学博物館,東京大学史料編纂所,大阪市立大学との情報資源共有化の進展である.基盤技術として,メタデータと標準情報検索プロトコルによる各種データベースの横断利用システム環境の構築を進めた. さらに,総合研究大学院大学共同研究プロジェクト「資源共有化」と密接な連携を強化し,データベースの一元的共有化実証実験を推進した.各基盤研究機関との接続は成功し,現在試験的に研究者に公開し,評価を進めている.2日間にわたる公開の合同研究集会を開催し,研究発表,講演を通じて,多大の評価を得た. 本研究も中間期を向え,日本学術振興会による本研究の中間評価があった.評価は「A:現行のまま推進すればよい」であった.基盤機関などの法人化にあたって,財産の引継に課題があり,基盤機関と協議して解決することが求められた. 一方,関連する様々な国内外の研究会やシンポジウムに積極的に参加し,研究発表並びに報告を行った.また,今年度の研究成果報告書をまとめた. ホームページは、日本古典文学本文データベース(試験公開),http://www.nijl.ac.jp/国際コラボレーション計画,http://world.nijl.ac.jp/~kiban-s/
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