2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13852001
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 啓 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00201666)
山口 孝男 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (00182444)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
加藤 毅 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20273427)
|
Keywords | ラグランジュ部分多様体 / シンプレクティック幾何学 / フレアーホモロジー / ミラー対称性 / ループ空間 / シンプレクティック微分同相群 / 曲率と基本群 / open string |
Research Abstract |
本年度の大きな進展は,フレアーホモロジーのシンプレクティックトポロジーへの応用がより明確に現れてきたことである.深谷は,ラグランジュ部分多様体Lの概正則円板とLのループ空間との関係を研究することにより,複素ベクトル空間のラグランジュ部分多様体について多くの結果を得た.特に3次元複素ベクトル空間のコンパクトで向き付け可能なラグランジュ多様体はそれが非自明な連結和にならないならば,円周を直積因子に持つことを証明した.これは,高次元のK(π,1)空間や球面と円周の直積に対して成り立つより一般の結果の特別な場合であり、トーラスの場合に長い間オーダン予想として知られていたものをより一般化した形で解決したものである.その証明中に開発した技法は,ドラーム理論の範疇で仮想基本ホモロジー類を実現する一般的な手法であり,他の多くの応用を持つ.深谷・小野・太田がOhとともに執筆している書物で,解かれるべき主要な問題の一つであった,semi positiveラグランジュ部分多様体に対するアーノルド・ギベンタルの予想の,2000年プレプリント版に対して指摘されていたギャップが今年の1月ようやく埋まり,この予想はsemi positiveな場合には解決した.3月になって,深谷がI.Smithと進めていた,余接束$T^*M$のコンパクトかつ完全なラグランジュ部分多様体Lは,その基本ホモロジー類が0でない,という予想(アーノルドのある予想の一部)は,Mが単連結な場合に証明がほぼ完成した.(論文はまだ未完成.) 分担者小野は長く未解決であったフラックス予想をフレアーホモロジーを用いて解決した. 深谷は,解けているはずの,ほとんどリッチ曲率が非負の多様体の基本群のベキゼロ性の深谷山口の提案の線に沿ったCheeger-Coldingの議論にまだ不十分な部分があることに気づき,山口と一緒にこの不十分な部分を埋めた(論文はまだ未完成.)
|
Research Products
(7 results)