2002 Fiscal Year Annual Research Report
熱輸送デバイス/熱電エンジンによる熱回収システム化技術
Project/Area Number |
13852008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00111568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相澤 龍彦 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (10134660)
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Keywords | エネルギー有効利用 / 低温排熱 / ヒートパイプ / 熱電素子 / ソフトエンジン |
Research Abstract |
本研究で熱輸送デバイスとして対象としているSEMOS heat pipeについては、熱回収効率を高めるために細径化を、作動限界を知るために熱輸送限界におけるheat pipe温度および熱輸送量の把握を、また高温化を図るための作動流体探査を目的としている。本年度は、内径1.5mm〜0.9mmのSEMOS heat pipeを制作し、熱輸送限界を実験的に調べ、以下の結果を得た。1)従来動作が確認できなかった0.9mm内径の水やエタノールを作動液体としたSEMOS heat pipeも、heat pipe温度を高くすると作動する。2)最大熱輸送量は、R141b、エタノール、水の順に高くなり、いずれの作動流体においても毛管力型heat pipeの最大熱輸送量を遙かに上回る。3)最大熱輸送量は細径化と共に低下するが、最大熱輸送密度(管内断面積基準)は細径化と共に高くなる。4)SEMOS heat pipe内面に管軸方向に溝を設けると熱輸送限界がさらに向上する。本熱輸送デバイスの開発に関しては、西尾・相澤グループが密接に連携しつつ、核燃料サイクル機構の協力も得て、実用環境での熱電デバイス-熱輸送デバイスのシステム化を行い、実プラント環境での排熱利用への展開すべき技術基準を調査した。 また、熱電デバイス製造プロセスに関しては、p型・n型半導体シード材の作成にほぼ目処がたち、BMA+せん断押し出しプロセスにより力学特性ならびに熱電特性に優れたシート材作成に成功している。またMg系の熱電材料を中心とした開発を進め、Mg_2X系(X:Si, Ge, Sn, Pb)の化合物相の固相合成に加え、固相プロセスによる自己ドーピング、固溶体化などに着手し、従来のPb-Te系を代替する中間温度域で稼動する熱電材料開発に見通しを得ている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 西尾茂文, 永田真一, 馬場史朗: "SEMOS heat pipeに関する研究"日本機械学会論文集. 68・671B. 2086-2092 (2002)
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[Publications] Y.Kojima, T.Aizawa, S.Kamado, K.Higashi: "Progressive steps in the platform science and technology for advanced magnesium alloys"Materials Science Forum. 419・422. 3-20 (2002)
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[Publications] K.Kondoh, E.Yuasa, T.Aizawa: "Solid-state synthesis of Mg2Si intermetallic compound via powder metallurgy Process"Materials Science Forum. 419・422. 745-750 (2002)
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[Publications] A.Mitsuo, T.Aizawa: "Cold coating of magnesium base alloy films by ion beam sputtering"Materials Science Forum. 419・422. 927-930 (2002)
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[Publications] T.Aizawa, K.Hasehira: "Solid state synthesis of non-equilibrium Mg2Co via bulk mechanical alloying"Materials Science Forum. 419・422. 989-994 (2002)
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[Publications] W.Du, K.Kondoh, E.Yuasa, R.Tsuzuki, T.Aizawa: "Insitu solid-state synthesis of Mg2Si/MgO/Mg composites"Materials Science Forum. 419・422. 783-788 (2002)