2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内を高速・高空間分解能で立体観察できる3次元ミクロンCTの開発
Project/Area Number |
13852017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 慶造 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00134065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 成男 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70219525)
山崎 浩道 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00166654)
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Keywords | 3次元ミクロンCT / マイクロPIXE / PIXE / マイクロ粒子ビーム / マイクロビーム |
Research Abstract |
本年度は、まず昨年度に開発したマイクロ粒子ビーム形成装置にマイクロPIXEカメラを取り付け、マイクロ粒子ビーム形成装置との連動を実現し、銅メッシュ(1000ライン/インチ)を用いてビーム特性の評価を行った。現在のところ、2×2μm^2のビームを定常的に得ることが可能となったが、ビーム強度は10pAと非常に小さいものとなってしまった。これ以上ビーム径を細くしようとするとビームが減少してしまうので、現在ビーム輸送系の見直しを行っており、約10倍の強度向上を見込んでいる。 マイクロビームの形成において注意しなければならいのは、ビーム形成のためのスリットおよび真空の悪さなどから、ビームの芯から広い裾野をもって分布するビームハーローが生じることである。昨年度の時点においては、本芯のビーム強度に比べて約1/30と非常に大きいものであったが、ビームラインの真空系統の見直しと長期にわたる真空引きにより、本芯のビーム強度の1/500にまで低減でき、実用上問題のないレベルにまで達した。 マイクロビーム利用においては、ビームスポットの位置の長期の安定性が重要である。この性能については、数時間程度の間は、ビームの芯は全く変動がしないことを確認した。マイクロビームを試料に当て、微量元素の空間分布を得るマイクロPIXEを行うには十分であることが確かめられた。ウシの血管内皮細胞内の元素の空間分布の取得を試みた。まだ、ビーム強度が低くいため、微量元素については十分な統計のX線カウントが得られなかったが、主な元素についての画像は取得することができた。 次に、ミクロンCTの撮像部分であるCCDカメラの感度、リニアリティの性能評価を行った。10keVの電子ビームでステンレス板を照射し、それから発生するX線をCCDカメラで測定した。数keVのX線が画像として得られること、および画素強度のリニアリティも十分であることが確認出来た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Harada et al.: "The kinetics of Fe and Ca for the development of radiation-induced apoptosis by micro-PIXE imaging"Nuclear Instrument and Methods in Physics Research B. 189. 437-442 (2002)
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[Publications] Takuro Sakai et al.: "JAERI Takasaki in-air micro-PIXE system for various applications"Nuclear Instrument and Methods in Physics Research B. 190. 271-275 (2002)
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[Publications] A.Tanaka et al.: "In-Air Micro-PIXE Analysis of Tissue Samples"International Journal of PIXE. 12(In press). (2003)
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[Publications] M.Rodriguez et al.: "Preliminary measurements of the low energy detection efficiency of a Si(Li) detector for PIXE applications"International Journal of PIXE. 12(In press). (2003)