2001 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインチップ用抗体Fv迅速選択・生産技術の開発
Project/Area Number |
13854003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長棟 輝行 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20124373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 典穂 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50302766)
上田 宏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60232758)
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Keywords | 抗体 / 受容体 / ライブラリー / 抗体生産 / プロテインチップ |
Research Abstract |
既往の研究において、エリスロポエチン受容体のリガンド認識部位を抗ニワトリ卵白リゾチーム(HEL)抗体HyHEL-10の可変領域VH、VLで置換したキメラ受容体HE、LEと、その細胞内ドメインをIL-6受容体β鎖であるgp130で置換したキメラ受容体Hg、Lgを作製し、HEL濃度依存的な増殖シグナル伝達が生じることを示した。本実験では、HELと構造が似ているがHyHEL-10では認識されないhuman lysozyme(hL)に結合する抗体断片をHyHEL-10をベースとしたライブラリーから得る事を目的とした。 まず、Hgの発現ベクターpMX-Hgをもとに、VHの抗原認識部分の4アミノ酸(Y53, S54, S56, Y58)をランダムに換えた発現ベクター(pMX-mHg)を作成し、LEをあらかじめIL-3依存性Ba/F3細胞に導入し発現させた細胞(Ba/LE)へ導入した(Ba/LE+mHg)。この細胞をPBSで洗浄して培養液からIL-3を除き、96wellプレートに細胞をまいてhLを添加して選択した。その結果、hL無添加の場合と比べ多くのクローンが増殖してきた。これらのクローンがhLに応答して増殖シグナルを伝達しているか否かをreporterassayで確認したが、hL応答性のあるクローンは得られなかった。一方、意外にもhL応答性はないがHEL依存的に増殖シグナルが抑制されるクローンが2つ得られた。これらのクローンでは、リガンド非依存的にキメラ受容体が恒常的に活性化されているが、HEL添加によってキメラ受容体のコンフォメーションが変化してシグナル伝達が阻害された可能性が示唆される。全般的に、得られたクローンの配列として、54, 56番目のアミノ酸が野生型と同じS, Sという組み合わせのものが多かったことから、キメラ受容体が活性化されるためにはこの部分の寄与が大きいと考えられる。また、58番目のアミノ酸についてはYからFに変異がかかったものが多く見られることから、キメラ受容体のこのF同士が結合し、恒常的にシグナルを出している可能性も考えられる。以上より、本研究では抗原結合活性が増殖抑制活性に相関する形となったが、キメラ受容体を用いて抗体ライブラリーから抗原結合性の抗体断片を得ることに成功した。
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[Publications] Kawahara, M., et al.: "A growth signal with an artificially induced erythropoietin receptor-gp130 cytoplasmic domain heterodimer"J. Biochem. 130. 305-312 (2001)
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[Publications] Kawahara, M., et al.: "Replacing factor-dependency with that for lysozyme : Affordable culture of IL-6-dependent hybridoma by transfecting artificial cell surface receptor"Biotechnol. Bioeng. 74. 416-423 (2001)
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[Publications] Kawahara, M., et al.: "Selection of highly productive mammalian cells based on an inducible growth advantage using an antibody/receptor chimera"J. Biosci. Bioeng. 93(in press). (2002)
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[Publications] 河原正浩: "無血清・低血清培地で増殖する動物細胞の創出"バイオサイエンスとインダストリー. 59. 617-618 (2001)
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[Publications] Kawahara, M., et al.: "Advances in Biochemical Production Technologies"Oxford University Press(in press).
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[Publications] Kawahara, M., et al.: "Animal cell techiiology for creation of new era (JAACT 2000)"Kluwer Academic Publishers(in press).