2002 Fiscal Year Annual Research Report
臓器移植における遺伝子治療による免疫抑制・免疫寛容誘導法の開発
Project/Area Number |
13854019
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 孟鳳 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (40333603)
古川 博之 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (70292026)
松下 通明 北海道大学, 医療技術短期大学, 教授 (20250425)
上出 利光 遺伝子病制御研究所, 教授 (00160185)
嶋村 剛 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (00333617)
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Keywords | Leflunomide / FK778 / タクロリムス / プログラフ / 腎移植 |
Research Abstract |
新規leflunomide誘導体FK778の臓器移植免疫抑制効果 【背景】leflunomideが強力な免疫抑制剤であることは様々な実験で証明され実際自己免疫疾患に対しても臨床治験が行われたが半減期が長いという問題点のため臓器移植においては臨床の場で市販化されることは無かった。FK778はこの問題を解決するために生まれた新規leflunomide誘導体である。【目的】本研究においてはFK778の免疫抑制効果・薬物動態・副作用を検討するためビーグル犬腎移植モデルを用いて本剤の単独療法並びにカルシニヌーリン阻害剤(タクロリムス:Tacとサイクロスポリン:CsA)との併用療法を試みた。【対象と方法】ドナーにHBD犬レシピエントにビーグル犬を用いて腹腔内所性腎移植を行った免疫抑制剤は連日経口投与で91日間服用させた。薬物動態・血液生化学検査・病理学的検討を行った。レシピエントの生存期間はLogrank testで検定を行った。【結果】単独療法ではコントロールに比べ有意ではあるが中等度の生存期間延長を認めた。カルシニヌーリン阻害剤との併用では著明な生存期間延長を認めた。特にTacとの併用では相乗効果を示した。薬剤の蓄積性は6mg/kg/dayの単独投与群で観察された。一方併用療法で薬剤投与期間中生存し続けた動物のFK778トラーフレベルは40から100micro9/mlであった。FK778、Tac、CsAの血中濃度は併用療法において御互い干渉されなかった。またFK778:6mg/kg/dayで白血球・ヘモグロビン減少を観察したが大きな副作用は認めなかった。【結論】FK778は臨床臓器移植において有望な免疫抑制剤と考える。
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Research Products
(1 results)