2001 Fiscal Year Annual Research Report
コンソーシアムによる単一遺伝子病の連鎖解析と疾患遺伝子同定
Project/Area Number |
13854024
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚元 和弘 長崎大学, 薬学研究科, 助教授 (30253305)
木住野 達也 長崎大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70315232)
吉浦 孝一郎 長崎大学, 医学部, 助手 (00304931)
辻田 高宏 長崎大学, 医学部, 講師 (40304919)
松本 正 長崎大学, 医学部, 教授 (70190535)
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Keywords | 単一遺伝子疾患 / 連鎖解析 / マイクロサテライトマーカー / 変異解析 / 疾病遺伝子 / WFS1遺伝子 / 遺伝性難聴 / ITGA3B遺伝子 |
Research Abstract |
平成13年度は、我が国で発見された2種の未知遺伝病(遺伝形質)の連鎖解析と、3種の遺伝病の原因遺伝子の位置的候補遺伝子探索を行った。 (1)低音障害型難聴:長崎県離島1地域に見られる難聴の1家系(31名の構成員中、罹患者16名)について、マイクロサテライトマーカーパネルを利用したアレルタイピング(ゲノムスキャン)を行った。ハプロタイプ解析の結果、4番染色体短腕p16.1領域が連鎖候補領域として矛盾がなかったので、同領域マーカーを増加してさらにタイピングを行い、マーカーD4S431とD4S2983の間(約10cM)で最大2点ロッドスコア=5.77(組み換え値=0.04、浸透率=1.00)を得た。組換え部位の解析からD4S431とD4S2935との間、約1cMに原因遺伝子が存在すると思われ、この領域にマップされている11個の遺伝子すべてについて変異解析を行った結果、WFS1遺伝子のエクソン8にミスセンス変異を同定し、疾患遺伝子だと確定した。難聴に関するWFS1の変異は2例目である。 (2)血小板減少症:遺伝性血小板減少症の1家系(23名の構成員中、罹患者15名)について同様の連鎖解析を行った結果、17q21.3領域のマーカーD17S950とマーカーD17S1607の間(約12cM)で最大2点間ロッドスコア=2.98(組み換え値=0.00、浸透率=0.80)を得た。同領域には血小板無力症の原因遺伝子ITGA3Bがあり,現在変異解析を行っている。 (3)変異解析:過去の連鎖解析で疾患座の局在を明らかにしたBardet-Biedl症候群3型、後水晶体線維型先天盲、家族性合指症1型について、連鎖領域に存在する遺伝子群の変異解析を行った。現在25種の遺伝子のスクリーニングを終了したが、いずれの疾患についても未だ変異は同定されていない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ghadami M, et al.: "Confirmation of genetic homogeneity of syndactyly type 1 in an Iranian family"American Journal of Medical Genetics. 104. 147-151 (2001)
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[Publications] Yanada K, et al.: "Association of two novel missense mutations with severe ND phenotype, epileptic seizures, and manifesting female carrier"American Journal of Medical Genetics. 100. 52-55 (2001)
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[Publications] Kurotaki N, et al.: "Molecular characterization of NSD1, a human homologue of the mouse Nsd1 gene"Gene. 279. 197-204 (2001)