2004 Fiscal Year Annual Research Report
コンソーシアムによる単一遺伝子病の連鎖解析と疾患遺伝子同定
Project/Area Number |
13854024
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
新川 詔夫 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00111170)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉浦 孝一郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (00304931)
木住野 達也 長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 助教授 (70315232)
塚元 和広 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30253305)
松本 正 長崎大学, 医学部, 教授 (70190535)
福嶋 義光 信州大学, 大学院・医学研究所, 教授 (70273084)
|
Keywords | 連鎖解析 / 遺伝子病 / 遺伝子マッピング / 疾患遺伝子 / 遺伝病家系 / 家族性心房中核欠損症 / 多汗症 / 下顎前突症 |
Research Abstract |
家族性手掌・足底多汗症:25名の罹患者がいる6家系において全ゲノム連鎖解析を行った。解析の結果から6家系は少なくとも2つのグループに分けられ、多汗症座の遺伝的異質性が示唆された。1グループの2家系は同一地方から由来すると考えられ、各々14番染色体マーカー座で最大LOD得点が1.08と1.12であり加算すると2.20であった。他の家系では8マーカー座でLOD得点のやや高い箇所がみられたが、3を越えるものは未だない。家族性下顎前突症:9名の罹患者がいる2家系において全ゲノム連鎖解析を行った。1家系において10番、13番、16番染色体で割合高いLOD得点(1.80〜2.00)を得たが、この領域はもう1つの家系では否定され、やはり遺伝的異質性を示唆した。家族性心房中隔欠損症:11名の罹患者がいる1家系に連鎖解析で8p23.1-p22に疾患座をマップした後、候補遺伝子GATA4の変異解析を行い、罹患者全員にGATA4エクソン6の1塩基欠失を同定した。Van der Woude症候群:4世代にわたり13名の罹患者がいる1家系の連鎖解析で、1q32-q41のD1S272とD1S2616間18cMにマップされたので、候補遺伝子IRF6変異解析を行い、新規のGAA>GTAトランスヴァージョン変異を同定した。耳垢型:過去の研究で同定した連鎖範囲(16p11.2-q12.1)中の遺伝子X(未発表のため、遺伝子名は割愛)の1つのSNP(GGG>AGG)が高い乾型・湿型相関を示した(p<10^<22>)。アレル頻度は0.9であった。東南アジア人7集団中の同アレル頻度は日本に近い順に漸増勾配を示した。発作性運動誘発性コレオアテトーシス:過去の連鎖解析で16番染色体着糸点付近にマップしたので、その付近の候補遺伝子113個(総エキソン数1023)の変異解析を行った。現在遺伝子Y(未発表のため、遺伝子名は割愛)にミスセンス変異を同定した。この変異部位は進化上保存されているものであり、病的か否かを正常人で確認している。
|
Research Products
(7 results)