2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13854026
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 冬木 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (30184493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 純子 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (10323809)
鍋谷 彰 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (40334495)
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Keywords | テロメア / 複製 / カエル卵抽出液 / TRF1 / TRF2 / Polo-like kinase |
Research Abstract |
昨年度までの本研究により、SV40試験管内複製反応系を用いることで、テロメア繰り返し配列DNAが複製反応のよい基質ではないこと、さらに、テロメアDNAとテロメア結合蛋白質TRF1およびTRF2とDNAの複合体であるテロメアクロマチンは、高頻度に複製フォークの停止をもたらすことを見出してきた。テロメア複製が完全に行われるためには、複製が起こる時期に複製を容易にするようなテロメアクロマチンの構造変化がおこることが予想される。本年度の本研究において、この可能性をアフリカツメガエル(Xenopus)卵抽出液を用いて検討した。カエル卵抽出液中で細胞性したM期クロマチンにはテロメア結合蛋白質xTRF1は結合するが、S期クロマチンには結合しなかった。さらに、このxTRF1の細胞周期依存的なクロマチン結合・解離はM期特異的蛋白質キナーゼであるPlx1によって制御されていることが明らかとなった。一方、xTRF2は細胞周期を通じてクロマチンに結合していた。以上のことから、カエル初期胚においては、M期テロメアクロマチンは、xTRF1とxTRF2の両方からなり、S期では、xTRF2のみからなることが分かった。前者は、M期においてエクソヌクレアーゼなどのテロメア傷害から防御するための閉じたテロメア構造、後者は、テロメアDNA複製時に、複製装置やテロメレースの作用に対してコンピテントとなる開きかけたテロメア構造に相当することが想像される。
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