2002 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの発達を支援するためのメンタリングを基礎とした地域システムの構築とその効果
Project/Area Number |
13871018
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 篤 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (20223133)
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Keywords | メンタリング / 児童養護施設 / 学生ホランティア / 発達支援 / 心理ケア / プロクラム構築 |
Research Abstract |
本研究の目的は、発達の途上でリスクを抱える子どもを支援するシステムおよびプログラムをメンタリングという視点から構築し、その効果を検討することである。対象を児童養護施設に入所する児童とし、メンターを大学生ボランティアとして実践を開始して約2年になる。準備段階から半年間にわたる初期実践の内容と意義、実践から導かれた問題点はすでに昨年度の報告書にも記載したように公刊した。それ以降、今年度の8月までの実践内容とその評価については、現在印刷中で3月中に公刊される。そこでは、入所児童の変化・ボランティア学生の変化・諸機関との連携の成果が具体的に検討されており、少なくとも今後、学生ボランティアが児童福祉関連施設で活動する際の指針となる要素が数多く含まれていると考えられる。最終年度には、さらにボランティア学生の派遣を求めてきた児童養護施設を加えた2ヶ所での実践記録を通じて、ボランティア活動マニュアル(プログラム)を開発する予定である。 また、このようなメンタリングを基礎とした学生ボランティアによる発達支援を、児童養護施設がどの程度必要としているのか・必要としているならばどんな役割を彼らに期待するのか、を明らかにするために、全国規模の実態調査をおこなった。結果の分析はすでに終わり、4月初めに「子どもの虐待とネグレクト」誌に投稿予定である。また、システムおよびプログラム構築の参考となると思われるアメリカのチャイルドライフ・プログラムの詳細を知るためにカリフォルニア州オークランド市のミルズカレッジに出かけ、リンダ・ペレ助教授に話を聞いたが、これに関しては5月末締め切りの発達科学部附属人間科学研究センターの「人間科学研究」誌に投稿すべく論文化を進めている。
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Research Products
(1 results)