2001 Fiscal Year Annual Research Report
多民族社会形成の歴史と現状の比較研究:東南アジア、ハワイ諸島、日本
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13871047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
桃木 厚子 (大橋 厚子) 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (80311710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東村 岳史 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20273211)
高橋 公明 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (50171476)
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Keywords | 在日フィリピン人 / ハワイのフィリピン系アメリカ人 / 多民族社会の比較 / サバのフィリピン人 |
Research Abstract |
本年度は、日本側、ハワイ側の協力体制を確立しつつ、多民族社会比較の研究テーマを絞ってゆくことを主な活動とした。 ハワイ側とのメール交換から、3年間の比較研究を多民族社会の比較の中でもハワイ、マレーシア・サバ州、そして名古屋に顕著に見られるフィリピン人の生活と諸問題に絞ることとした。日本側では、名古屋のフィリピン人を研究している学術振興会特別研究員の高畠幸氏、マレーシア・サバ州のフィリピン人を研究している赤嶺淳名古屋市大講師を研究協力者とし、研究会をもった。 この過程で名古屋が日本在住のフィリピン人には珍しく、学校など目に見える形でのコミュニティを持つ、他の2地との比較に好都合な土地であることが解った。そこで高畠氏は日本のフィリピン人に関する研究史を英訳した。 研究代表者が8月、研究分担者の高橋教授が10月にハワイにおもむきオカムラ、ケントを中心とするエスニック・スタディズ、フィリピン・スタディズの教官と意見交換をし、相互理解の便宜のために高畠氏の翻訳を提供した。比較研究の協力をペーパーへのコメント・意見交換を中心に行うことを確認し、ハワイ側からも研究協力者を出すことと、来年度はこの科学研究費でハワイ大学教官が名古屋を訪れ、名古屋のフィリピン人コミュニティ・豊田の日系ブラジル人コミュニティを訪問すること、様々な機会をとらえて互いに訪問しあうことを決めた。その準備の一環として豊田の日系ブラジル人社会に関する論文の英語への翻訳を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大橋厚子: "オランダ東インド会社のジャワ支配-最初の人を最後に"桜井由み雄偏『東南アジア近世国家群の展開』(岩波講座 東南アジア 4)、岩波書店. 35-57 (2001)
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[Publications] 高畑幸: "在日フィリピン人研究史 (研究ノート)"市大社会学 (大阪市立大学). 3(印刷中). (2002)
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[Publications] 高畑幸: "国境を越え定住した出稼ぎ民-大阪のフィリピン人社会"福井勝義偏『つきあいの行方』(くらしの文化人類学 第3巻). (印刷中). (2002)
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[Publications] 高畑幸: "シングルマザーとして生きる-「フィリピン女性エンターテイナー」のその後"鐘ヶ江晴彦編著『外国人労働者の人権と地域社会』明石書店. 212-234 (2001)