2001 Fiscal Year Annual Research Report
戦前期日本の対アジア調査機関と「帝国」内経済連関についての研究
Project/Area Number |
13873008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 有造 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10047475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高階 絵里加 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (80324698)
籠谷 直人 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (70185734)
山室 信一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10114703)
加藤 雄三 総合地球環境学研究所, 助手
早瀬 晋三 大阪市立大学, 文学部, 教授 (20183915)
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Keywords | アジア調査機関 / 帝国 / 経済連関 |
Research Abstract |
本研究は、戦前期日本の国制を帝国として総合的に把握し直して日本本国と植民地そして外郭としてのアジアとがいかなる連関をもって成立していたか、を明らかにすること最終的な課題とし、その分析のために戦前期の東亜研究所・南洋協会・回教圏研究所・太平洋協会・民族研究所などの対アジア調査機関群の調査活動とその成果を分析し、それが実際の外交・経済政策やアジア認識にいかなる影響を与えたのかの解明しようとするものである。 しかし、これらの調査機関については、現在ではそれらがいかなる調査を行い、いかなる成果を挙げたかについて、ほとんど忘れ去られたまま埋もれており、その活動自体に不明な点が多い。そのため、この萌芽的研究においては、まず戦前期に最大の調査範囲をカヴァーした東亜研究所の活動に焦点を絞って、同所が蒐集したアジア全域についての情報を分析することを優先課題とし、併せてその他の研究所について検討する方法を採ることとした。今年度はその目的に沿って、山口大学・大分大学・大阪市立大学などにおける旧高等商業学校の旧蔵書や国立国会図書館、東京大学東洋文化研究所などの所蔵文書について調査を行い、そのリストを作製した。また、蒐集した史料に基づいて、中央アジアや東南アジアにおける経済・社会・宗教がいかに捉えられていたかについての経過報告と討議を行い、日本とアジアの諸地域との経済システムについての関連が民族観や文化理解といかに係わっていたの解明を進めた。ただ、東亜研究所の刊行物の全貌を明らかにできなかったため、次年度も旧高等商業学校の旧蔵書を中心に史料調査を行い、完全な刊行物リストの作製を期したい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山本有造: "日本植民地帝国と東アジア"近代日本における東アジア問題(吉川弘文館). 286-307 (2001)
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[Publications] 山室信一: "帝国と民族"20世紀の定義・4 岩波書店. 19-34 (2001)
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[Publications] 早瀬晋三: "海域東南アジア東部-「海の領主」交易商人・海洋民"岩波講座・東南アジア史 岩波書店. 4. 85-109 (2001)
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[Publications] 早瀬晋三: "ホセ・リサール;神になった作家"週刊朝日百科・世界の文学、アジア文学 朝日新聞. 113. 78-79 (2001)
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[Publications] 加藤雄三: "清代の胥吏缺取引について"法学論叢(京都大学). 149・1. 35-58 (2001)
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[Publications] 山室信一: "思想課題としてのアジア"岩波書店. 846 (2001)