2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13873010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
梅澤 昌太郎 日本大学, 商学部, 教授 (40168745)
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Keywords | 食品ロス / 有機肥料 / 有機堆肥 / フード・サービス / サステナブル・アグロ・フード・マーケティング / 食品ロスの日韓比較 / 外部環境変化 |
Research Abstract |
研究活動として、日本と韓国そして在日韓国の家庭に、食品ロスの処理についてのアンケートを行った。小規模な調査ではあったが、それぞれの特性が明確にされた調査であった。ここで解明されたことは、外部環境(食生活習慣と法的な規制など)によって、食品ロスの処理の仕方が変化することである。そのことが在日韓国人の行動に顕著に見られたことである。 さらに、韓国でのロスに対する社会的な見方が、非常に厳しいということである。この実証が来年度の研究課題となった。 また、東日本ホテル宇都宮での食品残さの処理の状況をインタビュー調査した。このホテルはフード・サービス部門の食べ残しを、肥料として処理し、市販している。フード・サービスにおけるロスの取り組み方の重要なモデルを示している。 さらに、日本一の酪農畜産企業であるJETファーム(本社北海道、牧場は栃木県)に、インタビュー調査を行った。この企業は堆肥のマーケティングで利益を上げている。ロスの処理と関連して、堆肥のマーケティングも真剣に考えられなければならない。サステナブル・アグロ・フード・マーケティングの方向を示すケースとなろう。 このような調査の結果を、フード・サービス学会における年次総会(2002年1月26日学習院大学にて開催)にて、「食品ロスの国際比較研究序説--とくに日本人と韓国人の食行動に関連して--」と題して発表した。発表者はこの研究に参加した井戸大輔氏、金世換氏および呉範錫氏である。三氏ともに本研究の研究生として、研究者の指導を受けている。とくに、アンケート表の作成と分析の検討は研究者と研究生の双方にとって、有意義であったと考える。 来年度はその仮説の検証に、韓国での実証研究を行う予定である。
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