2001 Fiscal Year Annual Research Report
キャピラリー・遠心クロマトグラフィーへのアプローチ
Project/Area Number |
13874097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松本 健 金沢大学, 理学部, 助教授 (20110603)
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Keywords | 遠心クロマトグラフィー / キャピラリーカラム / 連続遠心機 / 回転盤 |
Research Abstract |
キャピラリー遠心クロマトグラフィーは,スパイラルにしたキャピラリーカラムを回転円盤上に設置し,回転中心軸からカラム中に試料溶液を注入しながら円盤を高速回転させると,カラム中を移動する目的成分が受ける遠心力とコリオリ力の作用は成分の質量に依存するため,質量差による分離ができる新奇なクロマト法である。 (1)連続遠心機のローター部に取り付けるアルミニウム製円盤及ぴ電気泳動用キャピラリーカラム(内径100μl×10m)をスパイラル状に固定するためのホルダーとカバー,及びカラムの一端を回転盤の中心軸に合わせて固定するための部品と定速回転時に試料溶液をカラムに送り込む注入口のインターフェスを試作した。 (2)定速回転時に試料溶液をカラムに送り込む実験を繰り返したが,注入口のインターフェースの部分から液漏れが有り,溶液の流出時間に明らかな差が認められなかった。 (3)液漏れしない構造のインターフェースの試作を繰り返したが,十分満足するものは得られていない。 (4)流出時間に差を出すような高速回転に対応するインターフェースが,本法の鍵となるので,連続遠心機のローター部に取り付ける円盤及びキャピラリーカラムをスパイラル状に固定するためのホルダーとカバー及びカラムの一端を回転盤の中心軸に合わせための微調節可能なステージを検討中である。 (5)水及び種々の塩溶液についての流出速度を調べ,塩の種類や濃度によって単位時間当たりの流出量の影響を調べるために実験を繰り返したが,流出時間に明らかな差がまだ得られていない。キャピラリー遠心クロマトグラフィーは,前例のない画期的な研究であり,方法を構築するために基礎検討を継続中である。
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