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2001 Fiscal Year Annual Research Report

ツル植物のSkototropismと大気の水分環境要因との関係

Research Project

Project/Area Number 13874106
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

古川 昭雄  奈良女子大学, 共生科学研究センター, 教授 (10124356)

Keywords水分供給 / 水蒸気飽差 / 不定根
Research Abstract

ツル植物(ヘクソカヅラ)の成長に及ぼす環境要因の影響を解明するために,植物栽培用人工気象室を作成した。この人工気象室は,長さ2m,幅1m,高さ50cmのチャンバー2段からなる。植物の栽培は,1辺1mの正方形で深さ20cmの木枠を作り,中にパーミキュライトを入れて行った。植物栽培用木枠の外側に明区と暗区を上段に,加湿区と除湿区を下段に設置した。光照射は,110W蛍光灯5灯と40W蛍光灯5灯によって行い,150μmolm^<-2>s^<-1>の光量子密度を得た。日長は14時間(明),10時間(暗)とし,24時間タイマーによって制御した。温度制御は,電熱器による加温ラジエーターに冷水を循環させることによる冷却を行い,ロバートショウの温度調節器を用いて制御した。さらに,湿度調節は,加湿には水蒸気を発生させることにより,除湿にはシリカゲルを用いることにより行った。このような温湿度制御により,27±3℃の条件と,加湿区での湿度80%,除湿区での湿度40%を得ることが出来た。なお,光量子密度の計測にはライカー社製の光量子センサーを,温度計測には直径0.3mmの熱電対を,湿度計測にはバイサライ社製の湿度計を用いて行った。
作成したチャンバーを用いてヘクソカヅラを栽培したが,チャンバー上段の成長の方が下段の成長よりも良好であった。上述の環境条件は,上段でも下段でも差が見られなかったので原因は不明である。そこで,現在,1段にし,植物栽培区画の左側に明区の除湿区と加湿区を,右側に暗区の除湿区と加湿区を設置するように人工気象室を改造している。さらに,光強度が不足気味だったので,40W蛍光灯を全て110W蛍光灯に換えて本数を増やして少なくとも300μmol^<-2>s^<-1>以上の光量子密度が得られるようにしている。
植物栽培が期待された様な結果とはならなかったが,ヘクソカヅラは,匍匐しているときには節から多くの不定根を形成し,植物体本体の水分供給に寄与していることが明らかになった。さらに,よじ登り型のツル植物であるにも係わらず,水分と土があれば直ぐに不定根を形成することが分かった。

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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