2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13874121
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
土肥 直美 琉球大学, 医学部, 助教授 (30128053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 祐三 琉球大学, 理学部, 教授 (70004372)
石田 肇 琉球大学, 医学部, 教授 (70145225)
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Keywords | 宮古島 / 古人骨 / 先史時代 / 浦底遺跡 / 発掘調査 |
Research Abstract |
本研究では、これまで一体も見つかっていない先島地域の先史時代人骨発見を目指し、宮古島城辺町浦底遺跡において、埋葬遺構発見のための試掘調査を行った。 初年度は、主として遺跡情報の整理を目指し、埋葬地として利用可能だったと考えられる古砂丘の拡がり、後背丘陵の洞穴の有無などを確認するための試掘と踏査を行った。その結果、後背丘陵には埋葬地として利用できそうな洞穴は皆無であることが確認され、その後の調査を砂丘上に絞り込むことができた。また、1987・1988年の調査時に人骨が出土していたことが判明したため、その出土地点を手掛かりに周辺部で試掘調査を行った。人骨の発見には至らなかったが、次年度の調査につながる有益な情報を得ることができた。 2年目は初年度に整理した遺跡情報をもとに、砂丘上に試掘区を絞り、発掘調査を行った。その結果、先史時代の終末あるいはグスク時代のはじめ頃に位置づけられると考えられる埋葬人骨を発見することができた。人骨はさらに詳細な年代測定を行っているが、周辺が先史時代から続く埋葬地である可能性もあり、先史時代人骨の発見に向けて大きな前進となった。 さらに、浦底遺跡ではこれまでの調査で、文化層とともに、2〜3層の明瞭な軽石層が確認された。これらの軽石の化学成分分析および年代推定ができれば、アカホヤ層やAT層に匹敵する琉球列島のキー層となる可能性があり、今後の考古学的調査への大きな貢献が見込まれる。2年目の調査時に、年代測定に利用可能な軽石サンプルの収集ができたことも本研究の大きな成果である。 本研究の成果をもとに、現在、さらに総合的なプロジェクトへ展開させる準備を行っている。
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