2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13875010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥海 弥和 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70180205)
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Keywords | 液晶 / 界面 / 配向 / 近接場 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近接場光学顕微鏡(SNOM)を用い、液晶の界面配向特性を100nmの三次元空間分解能で解析する新しい測走法を開発することにある。平成13年度には、本研究の根幹をなす三つの新しい要素技術(電場印加プローブ、距離制御、偏光測定)について基本的な開発を終了し、これらをSNOM測定システムに組み入れることにより、液最の界面配向特性を可視化することに成功した。 1)電場印加ブローブの開発:SNOM用光ファイバを先鋭化し、金属膜をコートした後、先端部を平坦化することにより、電場印加が可能な特殊プロープを開発した。このプローブの開発により、液晶試料に一様な電場を印加し、また単一光スポットを発生して良質なSNOM像を得ることを可能とした。 2)距離制御システムの開発:プローブと液晶基板との距離制御のため、試料基板裏面から全反射角で光を照射し、液晶-基板界面から染み出すエバネッセント光を検出して、そのフィードバックによる距離制卿をするという新しい方法を開発し実用化した。 3)偏光測定システムの開発:プローブ開口部から直線偏光の近接場光を入射させ、検光子で透過光量を測定することにより・各測定点毎に液晶の配向状態をマッピングする測定システムを開発した。 これら新たに開発した要素技術をSNOM測定システムにインテグレートし、ネマチック液晶の界面配向特惟に関する解析を行った。実験は、プローブと基板間の距離を変化させながら、基板界面直近からバルク領域にいたるまでの配向変化を連続的に僻析するデプス・プロファイリング・モードで行った。さらにSNOM測定から得られた実験緒果をFrankの弾性理論を用いて解析し、実験結果をほぼ定量的に解析できることを明らかにした。本研究は、液晶界面配向特性を可視化することに成功した世界ではじめての例であり、すでに第一報を学術誌に報告済である。
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Research Products
(1 results)