2001 Fiscal Year Annual Research Report
導波路型周期分極反転ニオブ酸リチウム結晶を用いた波長可変テラヘルツ波発生の研究
Project/Area Number |
13875014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
栖原 敏明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90116054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四方 潤一 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50302237)
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80263218)
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Keywords | テラヘルツ波 / 非線形光学 / 差周波発生 / 光導波路 / 分極反転 / ニオブ酸リチウム / 擬似位相整合 / プロトン交換 |
Research Abstract |
LiNbO_3結晶内に形成した周期的分極反転構造と光導波路を用いて、近赤外域の2つの波長の入力光の差周波数のテラヘルツ波を表面放射として発生するデバイスを実現することを目的として、理論的および実験的研究を行った。本年度の成果は以下のように要約される。 1.表面放射差周波発生型テラヘルツ波発生デバイスの基本モデルとして、プレーナ導波路を用いたデバイスに関して理論解析を行い基本的な特性を明らかにした。また新たにチャンネル導波路を用いた上方放射型と横方向放射型の現実的なデバイスを考え、グリーン関数法と平面波展開法により理論解析を行い、放射指向性と変換効率などの詳細な理論特性を明らかにするとともに、設計指針を明らかにした。 2.周期的分極反転構造の形成法に関して従来の経験に改善を加え、より広面積で一様性の良い構造を形成する技術を確立した。 3.テラヘルツ波発生に利用するための近赤外光導波路の作製技術として、従来からのアニールプロトン交換法に加えて、光損傷耐性が高いと期待されるZn拡散LiNbO_3導波路の作製法の検討を行い、金属Znを拡散源とする方法で低損失導波路を作製する条件を見出した。 4.導波路表面放射差周波発生型テラヘルツ波発生デバイスの最初のプロトタイプとして、アニールプロトン交換プレーナ導波路を用いたデバイスを試作した。また導波光の励振方法について検討を行った。 5.導波路表面放射差周波発生型テラヘルツ波発生デバイスとの比較検討のため、バルク表面放射差周波発生型テラヘルツ波発生の実験を行い、テラヘルツ波の発生を観測した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 石月秀貴, 栖原敏明, 西原浩: "LiNbO_3導波路非線形光学デバイスにおける超短パルス波長変換特性の解析"電子情報通信学会論文誌. J84-C,6. 462-470 (2001)
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[Publications] 栖原 敏明: "光通信用LiNbO3導波路擬似位相整合非線形光学デバイス(招待論文)"電子情報通信学会論文誌. J84-C-10. 909-917 (2001)
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[Publications] T.Suhara: "Wavelength conversion and ultrafast signal processing using periodically domain-inverted LiNbO_3 waveguides (Invited Paper)"IEEE/LEOS Annual Meeting, Tech. Dig.. TuCC3. 364-365 (2001)
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[Publications] Y.Avetisyan, Y.Sasaki, H.Ito: "Analysis of THz-wave surface-emitted difference-frequency generation in periodically poled lithium niobate"Appl Phys. B 73. 511-514 (2001)
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[Publications] 四方潤一, 川瀬晃道, 伊藤弘昌: "テラヘルツ波の発生と制御"電子情報通信学会誌 C. J85-C・2. 52-63 (2002)
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[Publications] Y.Shigematsu, M.Fujimura, T.Suhara: "Fabrication of LiNbO3 TE/TM waveguides for 1.5μm wavelength band by Zn/Ni diffusion in low-pressure Atmosphere"Jpn. J. Appl. Phys.. (発売予定). (2002)
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[Publications] 栖原敏明: "誘電体材料の特性と測定、評価および応用技術"技術情報協会. 302(257-265) (2001)