2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルコゲナイドガラスと有機無機複合ガラス多層膜を用いた全固体光電池
Project/Area Number |
13875058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河村 純一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (50142683)
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Keywords | カルコゲナイトガラス / ディプコーティング法 / スパッタ法 / フラッシュ蒸着法 / 電子・イオン物性 / 全固体光電池 |
Research Abstract |
本年度はまず目的の多層膜を作成することとそのキャラクタリゼーション、および光電気化学測定装置の製作を目標とした。モデル光電池として、ヨウ化銀・アルキルアンモニウム系の有機無機複合ガラスを透明イオン電極とし、銀とITOを電子電極、ゲルマニウム・セレン化銀系ガラス半導体を蓄積層とする多層薄膜構造の光電気化学セルを構築した。 薄膜形成はディップコーティング法とスパッタ法、フラッシュ蒸着法を組み合わせて行い・多層膜のキャラクタリゼーションはラマン散乱、蛍光X線膜厚計を用いておこなった。光電気化学測定装置の構築に必要とされる光源、分光計、サイクリック・ボルタンメトリー、インピーダンス測定装置なども用いた。材料としては、蓄積層として有望なAg-Ge-(S, Se, Te)系について、イオン伝導度、電子伝導度などを測定した結果、電子・イオン物性の基礎データを確立した。 これにより、光により注入されたイオンの電気化学的な脱ドープ、およびその逆反応が起こる条件(組成、膜厚、スペクトル)を見つけ、さらにそのメカニズムを解明し、リチウムイオン等を用いた、より実用的な全固体光電池、また、新しい光イオンデバイスとしての可能性を見出すことができる。
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