2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13875077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
毛利 尚武 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90126186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 義郎 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60176378)
木村 文彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60133104)
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Keywords | レーザビーム / 形状計測 / 散乱光 / 反射回折光 / 画像処理 / 散乱媒質 / ビーム方程式 / 回帰直線 |
Research Abstract |
本研究はレーザビームの散乱軌跡を検出することにより、被測定物の表面状態に依存しないで、その形状および面性状を測定するものである。平成13年度は、次の項目を実施した。 1)He-Neレーザを用いて散乱媒質による散乱光をデジタルビデオカメラで捉え、ビーム軌跡を記録した。散乱媒質として形掘り放電加工に用いられる灯油系加工液や水遺水、コロイド液体、蛍光液体などを用いて散乱光強度とビームの検出特性とをしらべた。特に通常の水道水であってもビーム形状が同定できることを確認した。 2)画像データを2値化して得られた点列から回帰直線としてビームの直線方程式を求め、指定したレーザ方向から定まる直線方向と2次元的に比較した。ムーアペンローズの一般化逆行列によって入射光線と反射光線との交点計算を行い、反射点の位置精度として0.5mmを得た。さらにオプチカルフラットおよびベアリングボールを対象物としてレーザビームを走査することにより、それぞれの反射点軌跡を求め、平面方程式と球面方程式とを投影面内において求めた。 3)粗面による反射回折光の広がりは、粗さの大きさおよび空間周波数に依存すると思われ、したがって入射光軸と当該面の法線とのなす角によって評価値が異なる。曲面による拡散反射と粗面による反射散乱とを分離することが今後の課題となる。 4)ガウス型のビーム強度分布を仮定して2値化後のビーム軌跡画像の評価解析を行った、これにより反射ビームの中心軸と粗面散乱角の定量評棚を行う際の基礎データを得た。 したがって数十mmの物体に対して0.5mm程度の誤差内であれば、その形状を大域的に捉えることは可能であると判断される。 さらに次年度に向けて、強度変調の容易な半導体レーザを用意し、同一点へ異なる方向からレーザを照射してそれらの反射光線を捉えることにより、3次元的なデータをうるための方法を検討している。
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