2001 Fiscal Year Annual Research Report
伝統木造構法に内在する吸振・免振・制振機構解明とロウテク型技術による再生手法創案
Project/Area Number |
13875100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 有 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (90027235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若島 嘉朗 富山県林業技術センター, 研究員
後藤 正美 金沢工業大学, 工学部, 講師 (40170469)
飯島 泰男 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (10279507)
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Keywords | 木造伝統構法 / 吸振機構 / 免振機構 / 制振機構 / 載荷実験 / 土壁 / 落とし板壁 / 貫 |
Research Abstract |
1.従前の諸研究から研究メンバーが得ている既往の諸知見に基づき、伝統的木造構法に内在する吸振・免振・制振に関わる抵抗機構を抽出・整理し、「吸振・免振・制振機構の仮説」を体系化した。 2.上の結果に基づいて、構造体に内在する諸機構の仕組みに、ロウテク型現代技術を補完・融合して各機構発現の高度化と能率化を図る「再生手法創案の基本方針」を設定した。 3.「構造材料」「壁体工法」「接合工法」「軸組工法」「立体架構法」「基礎工法」という構造体を構築していく各工法について、工法毎に上述の目的に添う再生技術手法を創案し、それらの構造モデルの要素試験体を設定して、その設計作業を行った。 4.設計された要素試験体の製作のために、必要な建築材料を集約して、材料として安定性を得るように適切な処理を行い、加工と部分的な組立を実施して、その基礎的な材料特性と工法特性を測定した。 5.要素試験体のうち、伝統的な技法の弱点を克服するべく靭性と強度を高められるように創案された「塗土と小舞下地改良型の土壁」「スギ厚板の落とし板壁」「貫と力板を活用したラーメン架構」については、加力実験を行って、その基本的な構造特性を把握し、創案した再生技術手法の有用性を検証した。 6.「品質管理された塗土と格子耐力を付与した小舞下地改良型の土壁」、「壁体鉛直貫通型の木ダボ+引きボルトで補剛したスギ厚板の落とし板壁」、「貫と力板を併用してフレーム効果を高めた平面架構」は、いずれも高い剛性と強度及び大きな靭性を保持していることが確認された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 鈴木有: "地震に備える伝統民家の智恵を生み出した技術観"地域安全学会論文集. No.3. 87-94 (2001)
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[Publications] 東野正, 増田一眞, 渡辺千明, 鈴木有: "貫と力板を用いた伝統的木造軸組架構の水平耐力特性"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. 153-154 (2001)
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[Publications] 鈴木有, 村上雅英, 河本和義, 富崎修平, 佐野春仁: "在来軸組工法木造住宅の構造設計手法の開発 (その48)土壁の水平耐荷機構解明に関する実験, (その49)土壁の水平耐力の推定"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. 359-362 (2001)
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[Publications] 大下達哉, 前野将輝, 後藤正美ほか: "伝統木造軸組の実大振動実験(その14)(その15)"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. 179-182 (2001)
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[Publications] 中谷浩, 秦正徳, 若島嘉朗, 園田里見: "スギ柱材の座屈と限界細長比"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. 63-64 (2001)
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[Publications] 岡崎泰男, 飯島泰男: "柱材の乾燥割れと接合部強度の関係"日本建築学会大会(関東)学術講演梗概集. 107-108 (2001)
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[Publications] 飯島泰男, 鈴木有ほか: "木質科学講座9「木質構造」"海青社. 302 (2001)