2001 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックナノコンポジットにおける第二相の触媒効果
Project/Area Number |
13875123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北條 純一 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20038079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 雅人 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10304742)
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Keywords | クノコンポジット / ナノ粒子 / 窒化ケイ素 / 窒化チタン / 微細構造 / 触媒効果 |
Research Abstract |
本研究は、窒化ケイ素(Si_3N_4)-窒化チタン(TiN)系の複合超微粒子からのナノコンポジットの作製において、窒化ケイ素の柱状粒子の成長に対する窒化チタンの効果を明らかにし、複合微粒子を利用したナノコンポジットの複合組織の制御技術の開発を行うことを目的としている。 本年度は高温気相反応法により四塩化ケイ素(SiCl_4)-四塩化チタン(TiCl_4)-アンモニア(NH_3)反応系でSi_3N_4-TiN複合超微粒子を合成し、ホットプレスにより焼結体を作製した。得られた結果は以下の通りである ・SiCl_4-TiCL_4-NH_3反応系で高温気相反応を行い、Si_3N_4-TiN複合超微粒子を合成した。約100nm以下の非晶質Si_3N_4粒子の中に約10nm程度のTiN微結晶が分散した構造であった。 ・1800℃-2hと1900℃-4hの2つの条件でホットプレス焼結(焼結助剤: 6wt%Y_2O_3-2wt%Al_2O_3)を行った。焼結体の相対密度は95%〜98%でTiNを複合すると低下する傾向にあった。 ・1800℃-2hではSi_3N_4単体は粒径が約1μm以下の微粒組織であった。TiN含有量が8vol%でSi_3N_4の柱状粒子が発達していた。18vol%では柱状粒子の発達は確認されなかった。これによりTiNとの複合化によりSi_3N_4の柱状粒子が発達するが、過剰に加えると柱状粒子の成長は抑制されると考えられる。 ・1900℃-4hではSi_3N_4単体は柱状粒子が成長していた。TiNの含有量が増加するにつれて柱状粒子の発達が顕著になった。 来年度は破壊靭性等の機械的特性を評価し、複合組織(柱状粒子の発達)との関係を調査する。さらに、粒子形態の効果も調査し、Si_3N_4粒子の柱状成長に対するTiNの効果が発現する条件を明らかにする。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 北條純一: "セラミックス粒子の構造と機能について"マテリアルインテグレーション. 14・4. 45-49 (2001)
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[Publications] 北條純一: "気相反応法によるナノ複合粒子の合成"マテリアルインテグレーション. 14・6. 57-62 (2001)
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[Publications] 北條純一: "ナノコンポジットの合成と構造制御"マテルアルインテグレーション. 14・7. 61-66 (2001)
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[Publications] 北條純一: "非晶質複合粒子の相分離とナノ分散粒子の触媒効果"マテリアルインテグレーション. 14・8. 79-84 (2001)