2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13876001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 千春 神戸大学, 農学部, 教授 (10144601)
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Keywords | ミトコンドリアゲノム / ヘテロプラズミー / 異質倍数性 / 核細胞質雑種 / 父性遺伝 / パンコムギ |
Research Abstract |
1.ミトコンドリア(mt)ゲノムnad3-orf156領域のヘテロプラズミー解析:ヘテロプラズミー性(異なる分子種の共存)の判明したnad3-or156領域について詳細な解析を行った。D, D2型プラズモンを持つ核細胞質雑種(NC雑種)とその両親を用いてこの領域をPCR増幅し、クローンニングした産物の塩基配列を決定し、7種の配列を明らかにした。ランダムクローンを種類分けし、NC雑種と両親における各配列の相対頻度を測定した。この領域では、複数の配列がNC雑種のみならず両親にも存在した。Dゲノム種を父親として成立したパンコムギにDプラズモンと同一配列が存在することを明らかにした(Genetics、印刷中(2002)。 2.nad3-orf156領域の転写産物と転写後修飾およびエディティングの解析:mt15遺伝子の発現をNC雑種とその両親で解析し、nad3-orf156領域に転写産物のサイズの違いを認めたorf156(atp8)遺伝子について、種々の組織における転写産物の転写後修飾を解析し、NC雑種では両親と異なる部位で切断が起こることを明らかにした。orf156遺伝子のエディティング部位と頻度をNC雑種と両親で比較し、エディティングが核ゲノム支配であること、ヘテロプラズミックな配列が存在するにも関わらず、転写産物はいずれも細胞質親型であることを明らかにした(Plant J.、投稿予定)。 3.各種NC雑種および合成パンコムギにおけるnad3-orf156領域のヘテロプラズミー解析:種々のプラズモンを持つNC雑種を対象にnad3-orf156領域を解析し、ヘテロプラズミー現象の一般性を明らかにした。合成パンコムギを用いて、父親型Dプラズモンと同一配列が共通に存在すること、Dプラズモン配列と母親Bプラズモン配列の組換え配列が存在することを明らかにした(Curr. Genet.、投稿予定)。 4.nad3-orf156領域における組換え型配列の検出:NC雑種と両親で、nad3-orf156領域内のcoxII偽遺伝子と、これと異なる部位に存在するCoxII領域との間の組換えで生じたと考えられる配列の存在を明らかにした。
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Research Products
(1 results)