2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13876045
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
三輪 泰彦 福山大学, 生命工学部, 助教授 (00219833)
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Keywords | Porphyra / phosphate-starvation |
Research Abstract |
リン酸飢餓条件下で発現する遺伝子の解析 スサビノリをリン酸飢餓条件下で培養したときに誘導合成されるタンパク質にリン酸結合タンパク質(PBP)とホモログなタンパク質がある。平成13年度の研究からこのタンパク質をコードするcDNAをクローニングし、ノーザンブロット法により転写レベルで発現誘導されることを明らかにした。今回、抗体を作製するためにcDNAを発現ベクターにクローニングし、大腸菌内でHis Tagを含む融合タンパク質を大量に発現させた。さらにスサビノリの精製PBPを用いてウサギに免疫し、抗PBP抗体を作製した。次にリン酸飢餓状態で培養したスサビノリ葉状体をウェスタンブロット法で解析した結果、32kDaのPBPはリン酸欠乏によって経時的に誘導合成されることがわかった。 スサビノリをリン酸飢餓条件下で培養したときに誘導合成されるタンパク質にアルカリ性ホスファターゼとリン酸結合タンパク質ホモログがある。平成13年度の研究からこれらのタンパク質をコードするcDNAをそれぞれクローニングしている。今回、スサビノリ葉状体から界面活性剤CTABを含むApt緩衝液を用いてゲノムDNAを調製した。さらにゲノムDNAを平均サイズ20kbに切断した後、多糖類を除去し、λEMBL3を用いてスサビノリのゲノムDNAライブラリーを作製し、プラークハイブリダイゼーション法によりゲノム遺伝子を含むファージクローンをそれぞれ単離した。サザンブロット法で目的の遺伝子領域を含む断片を特定し、プラスミドベクターにサブクローニングした。塩基配列を決定した結果、アルカリ性ホスファターゼ遺伝子とリン酸結合タンパク質ホモログ遺伝子の内部にはイントロンがそれぞれ存在しないことが明らかになった。
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