2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13876049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
神谷 久男 北里大学, 水産学部, 教授 (80011964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 一彦 北里大学, 水産学部, 講師 (30265722)
神保 充 北里大学, 水産学部, 講師 (10291650)
酒井 隆一 北里大学, 水産学部, 助教授 (20265721)
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Keywords | 共生藻 / 運動抑制 / コッコイド |
Research Abstract |
本研究では検定法の確立が最も重要である。そこで、簡便性、普遍性を勘案して以下の培養共生渦鞭毛藻を用いた検定法を設定した。すなわち、活性の検定にはSymbiodinium培養株のCS-156とJCUCS株の2種を用い、マルチウェルプレートに一定密度(10^4cells/mL)の培養液を800μL分注し、検体(1mg/mL)を200μLづつ添加した。添加試料が共生藻の運動性、細胞の形態、細胞増殖に与える影響を倒立顕微鏡での観察、相対in vivoクロロフィルa蛍光を測定することで評価することとした。観察は投与直後から24時間ごとに5日間行い、各データの経時変化をグラフ化することでプロファイリングを行った。 2000年8月沖縄県で採集した海洋底生生物40サンプル(海綿15、棘胞動物16、海藻8、棘皮動物1)の水抽出物についてそれぞれ本試験法で活性の検定を行った。その結果、JCUCS株で海綿2種、CS-156株で7種のサンプルが共生藻の運動を有意に停止させた。また共生藻を含む八放サンゴの抽出物のうち有意な活性を示したのはシゲミカタトサカSinularia lochomodesの抽出物のみであった。海綿のうち最も強い活性を示した海綿抽出物(試料番号2-2-13)をSephadexLH20カラムで分画したところ、2つの画分に強い活性が認められた。これらの結果は本検定法が共生藻の運動・増殖に影響を与える化合物を単離する指標として用いることができることを示すものである。
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