2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13877013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 公道 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80025709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 貴之 京都大学, 薬学研究科, 助手 (30303845)
南 雅文 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20243040)
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Keywords | オピオイド受容体 / 痛覚情報伝達 / 遺伝子導入 / ヘルペスウイルスベクター / 1次感覚神経 / 神経因性疼痛 / 麻薬性鎮痛薬 |
Research Abstract |
神経因性疼痛では、本来は侵害情報を伝達しないAβ線維が非侵害情報を侵害情報として伝達するように変化している可能性が示唆されている。本来は非侵害性情報伝達を担うAβ線維などは、オピオイド受容体を介した痛覚情報伝達抑制系を有していない可能性が高く、また、正常時にはそのような抑制系を有しているAδやC線維においても、神経因性疹痛の病態時にオピオイド受容体を介した抑制系がダウンレギュレーションされていることが考えられ、そのことが、神経因性疼痛においてモルヒネなどの麻薬性鎮痛薬が効きにくい理由である可能性が考えられる。そのような病態時においては、ウイルスベクターによる1次感覚神経細胞へのオピオイド受容体遺伝子導入が、麻薬性鎮痛薬に対する感受性を向上させ、麻薬性鎮痛薬による神経因性疼痛治療を可能にすることが期待される。本研究では、「オピオイド受容体遺伝子導入による神経因性疼痛の新しい治療法開発上を目指した研究の予備的研究として、ヘルペスウイルスベクターにより1次感覚神経細胞に高効率にオピオイド受容体遺伝子を発現させ、導入したオピオイド受容体を介してモルヒネ鎮痛効果の増強を得ることを目的とした。μオピオイド受容体遺伝子を組み込んだアンプリコンプラスミドを作成し、μオピオイド受容体遺伝子導入に用いるヘルペスウイルスベクター(通常の動物細胞での増殖性をなくしたヘルペスウイルス)を作製した。本ウイルスベクターにより遺伝し導入された細胞において、機能的なμオピオイド受容体が発現していることを受容体結合実験により確認した。
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