2002 Fiscal Year Annual Research Report
新規に樹立した耐性細胞からのマグネシウム輸送担体のクローニング
Project/Area Number |
13877021
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
松藤 千弥 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50192753)
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Keywords | マグネシウム輸送体 / マグネシウム耐性細胞 / 尿細管細胞 / 遺伝子クローニング / ディファレンシャル法 / DNAマイクロアレイ / CRR-9 |
Research Abstract |
1.マグネシウム輸送タンパク質の候補遺伝子のスクリーニング:マウス尿細管由来MCT細胞から樹立したマグネシウム耐性株と対照野生株細胞それぞれから、poly(A)+RNAを抽出した。これらよりcDNAを合成し、サプレッション・サブトラクション・ハイブリダイゼーション法によりMg耐性細胞に特異的に発現している遺伝子をスクリーニングした。さらにNorthern blottingによる発現増強の確認と塩基配列解析を実施し、遺伝子発現・タンパク質データベースを参考にして14個の候補遺伝子を選択した。このうち4個は機能不明の遺伝子であった。残り10個が既知遺伝子で、そのうち1遺伝子が膜タンパク質であるCRR-9(Cisplatin-resistance related gene-9)であった。これらと平行してDNAマイクロアレイ(Affymetryx製GeneChip, Murine U74A Genome Array A)を用いて両細胞株の包括的な発現比較を実施した。その結果に基づきMg耐性細胞に特異的に発現が増加している約100種の遺伝子を選出し、現在これらの機能・発現について検討している。 2.マグネシウム輸送蛋白質の同定:発現解析の結果最も候補遺伝子の可能性が高いと考えられたCRR-9のcDNAを、CMVプロモーターを有する動物細胞一過性発現ベクターに組み込み、リポフェクチン法を用いて野生体MCT細胞に遺伝子導入した。しかし、マグネシウム耐性の明らかな増大は認められず、感受性色素を用いた排出活性測定法でもマグネシウム輸送活性の促進は認められなかった。したがって、CRR-9の発現増強は細胞内マグネシウム濃度の上昇によるもの、またはマグネシウム耐性を与える変異の結果である可能性が考えられた。
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Research Products
(1 results)