2001 Fiscal Year Annual Research Report
p53 mutation chipによるがん転移の早期発見の試み
Project/Area Number |
13877031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
菊地 泰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40169834)
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Keywords | DNA chip / 悪性腫瘍 / 転移 / p53 / mutation |
Research Abstract |
本研究は平成13年11月に日本学術振興会科学研究費補助金の交付が決まったために、当初予定に比べてかなりの遅れを来している。平成14年1月の東京慈恵会医科大学倫理委員会において課題名「悪性腫瘍の転移能を始めとする予後決定因子の検討」として研究施行の倫理面での承認審査が行われ認められた。本課題は本学の複数の講座が協力して行うものであり、科学研究費補助金対象の本研究はその一部として申請者が個人で行う位置付けである。本研究の流れとして、1)DNA chipの作成(probe設計)、2)患者からの自発的提供の基づく材料収集、3)材料のchipによる解析が挙げられる。probeの設計はアフィメトリクス社のchipの例に従いmutation部分を中央に持ってくる形で行い作成を依頼した。倫理委員会の承認後に(課題名「悪性腫瘍の転移能を始めとする予後決定因子の検討」の組織内の)共同研究者による材料収集を開始した。oligonucleotideをprobeとするchipのhybridization効率に配列依存性が見いだされており、来年度は主としてprobe設計に重点を置かざるを得ない状況である。このため来年度は新規共同研究者の追加を含め、方法論の変更も視野におかなければならない。基本的にはoligonucleotideをprobeとしてchipを作成する方針であるが、hybridization効率の問題、スライドグラス上への接着の問題、検出効率の問題などがあり、p53 mutation chipの実現が困難である可能性がある。しかしhybridization効率の解析をすることでoligonucleotide chipの実現を図ることはがん転移能の解析のために有用でありprobe設計に重点を置くことは重要であると考えられる。
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