2001 Fiscal Year Annual Research Report
経頭蓋磁気刺激法(TMS)によるうつ病および強迫性障害の治療
Project/Area Number |
13877150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 龍朗 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00109323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粥川 裕平 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (20214570)
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Keywords | 経頭蓋磁気刺激法(TMS) / うつ病 / 強迫性障害 / テトラヒドロビオプテリン |
Research Abstract |
平成13年3月上旬、現在日本国内で高頻度磁気刺激法(rTMS)をうつ病治療に積極的に用いている鹿児島大学精神科を視察、滝川守国教授の治療を見学し、治療の実際、インフォームドコンセントの方法、学内倫理委員会への申請内容について教示を受けた。名古屋大学精神科医局においてrTMSの原理、精神疾患への応用、文献における治療成績、およびリスクについて医局会、症例検討会などで説明会を数回行い、患者(および親族)への説明書および承諾書の文面について原案を作成し検討した。対象は、はじめは「難治性うつ病」とし、「難治」の定義を海外文献を参考にして、日本国内の臨床医療の現実に合わせて基準を設けた。治療を行う場所として、はじめて導入する本学においては、非常に危険の少ない方法ではあるものの万が一の事故に備えて、入院治療で行うこととした。 平成13年6月名古屋大学医学部倫理委員会に、申請を行い受理された。 平成13年7月〜8月に手技に熟達する目的でチーム内で互いに被験者となり練習をくり返した。 平成13年10月〜血中テトラヒドロビオプテリン測定系を組み立てた。通常ビオプテリン値は、活性型と不活性型の和で間接的に表わすが、我々の採用した方法は、直接に活性型(テトラ体)を測定出来て有用である。試運転で初期トラブルの解決に日時を要した。初年度は下記のごとく患者の治療導入に至らず、試運転にはマウス、ラットの脳を検体として用いた。 報告書作成時点で施行例はまだ無い。入院中の慢性難治性うつ病患者2名に本治療の主旨について説明を行ったが承諾を得るに至らなかった。関連施設から3名紹介されたが、1名は処方の変更で病状が改善し、1名は入院治療になると聞かされて辞退し、1名は他病院入院中で現在当院へ転院待ちの状態である。
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Research Products
(1 results)