2001 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質磁気刺激及び光トポグラフィを用いた顎関節症と全身症状の関係に関する研究
Project/Area Number |
13877324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 誠 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80091768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 智昭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50312591)
服部 佳功 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40238035)
菊池 雅彦 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (60195211)
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Keywords | 顎関節症 / 上下肢・腰部症状 / 大脳皮質磁気刺激 / 誘発筋電図 |
Research Abstract |
顎関節症患者のなかには、疼痛、痺れ感、運動障害などの臨床症状が顎顔面領域のみならず、上肢,腰部あるいは下肢にまで及ぶ症例が少なくない。本研究の目的は、上下肢、腰部症状が咬合異常により一次的に惹起されるかを、脳機能の評価により神経生理学的に明らかにすることである。 今年度は、磁気刺激装置(マグスティム社・M200)を用いて、健常者を被験者として本装置の有効性について検討した。なお、すべての被験者には本研究の目的・内容について十分な説明を行い、研究参加への同意を得た。 その結果、磁気コイルの中心を被験者の大脳皮質運動野相当部の頭蓋上に置き、磁気刺激を加えたところ、刺激部位に対応する筋群の収縮が認められ、皿状電極を用いて表面筋電図として双極導出し、10回の加算平均を行ったところ、これらの筋群から誘発筋電図が記録された。しかし、誘発筋電図の潜時は個人差が大きく被験者間で大脳皮質における磁気刺激部位が一定でない可能性が考えられた。 また、磁気刺激装置の磁気コイルには円形コイルと8の字コイルの2種類を用いた。円形コイルでは操作は容易であったが、刺激範囲が広いため運動野以外の皮質の影響も加わっている可能性があった。8の字コイルでは刺激点が比較的限局されているため、運動野を局所的に刺激できたが、正確な刺激位置の設定や磁気コイルの固定に関し、改善が必要であると思われた。 今後は、8の字コイルを用いた際の固定法や刺激部位の固定に改良を加え、刺激部位や刺激強度、刺激頻度の違いによる誘発筋電図の潜時、振幅、持続時間についてより詳細に検討する予定である。
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Research Products
(1 results)