2001 Fiscal Year Annual Research Report
ロボティクスを用いた顎関節の上下関節面間における起動摩擦係数の計測
Project/Area Number |
13877336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
柴田 考典 山形大学, 医学部, 助教授 (60147220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬淵 清資 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70118842)
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Keywords | 顎関節 / 起動摩擦係数 / 関節潤滑 / ロボティクス・アーム / ブタ顎関節 / 関節円板 / 関節軟骨 / 変形性関節症 |
Research Abstract |
顎関節は極めて可動性の高い関節で、それを維持するためには低い摩擦を提供する高度の潤滑能が要求され、関節面における摩擦の増加が直接、顎関節の病態形成に関連していると予測される。しかし、顎関節の関節面間における摩擦係数については、明らかにされていない。とりわけ、顎運動においては静止した状態から動き始める際が最も摩擦が大きく、運動の持続とともに漸次摩擦が減少することが予測されることから、起動摩擦係数を明らかにする必要がある。 ヒト顎関節の関節面間における起動摩擦係数を計測するため、まずヒト顎関節と近似した大きさであるブタ顎関節において起動摩擦係数の測定系を確立することを目的とした。 屠殺直後の日本飼育ブタ頭部を下顎骨関節突起、側頭骨下顎窩および関節隆起基部で骨切りし、関節円板と下顎頭とは一体とし、下顎窩・関節隆起とは遊離した状態で剖出し、周囲の軟組織を取り除き実験に用いた。測定装置には北里大学医学部医療衛生学部所有のアーム型ロボットを組み込んだ6軸力覚制御摩擦測定システムを用いた。計測には、まず関節摩擦面の平坦面の探査動作を行い、平坦面を測定点と設定し、関節荷重は静止時および摩擦時ともに10Nで、静止荷重時間(0分、5分、10分、20分)後に、水平直線運動を0.5mm/sで行わせ計測した。 静止荷重時間の延長に伴い起動摩擦係数の増加が認められるとともに、本測定系の顎関節への応用が可能であることが判明した。
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Research Products
(1 results)