2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13877354
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
岩田 敏男 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40301634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 健 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (60301636)
後藤 滋巳 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60142577)
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Keywords | 自家歯牙移植 / 再生工学 / 3次元培養 / 歯根膜 |
Research Abstract |
実験1: 患者に研究内容を充分に説明し,同意を得た後,熟練した口腔外科医により抜去された,正常に萌出した上顎第三大臼歯,または必要抜去された上下顎の小臼歯をセルストレーナーの中にマイクロキャリアー(旭化成)を満たした中に植立した.そのセルストレーナーを培養液を満たした90mm培養皿の中に入れ,37℃,5%C02環境下のインキュベーター内にて2ヵ月間培養した.2ヵ月後,歯根面を実態顕微鏡にて観察した.その結果,歯根膜内に埋入した多数のマイクロキャリアーが観察された.これらの歯根を電子顕微鏡にて観察したところ,観察したすべての部分で歯根膜特有の縞模様が観察された.つまり,抜去時平均50.4%(面積比)歯根膜上に増殖し,抜去歯を覆う線維は歯根膜であることが強く示唆された. 実験2: 上記と同様の方法で抜去され,培養した歯の脱灰連続切片を作製し,ヘマトキシリンエオジン染色を施し,光学顕微鏡にて観察した.その結果,歯根全周にわたり歯根膜様の線維組織が観察されたものの,セメント質の新たな増殖は認められず,増殖したと考えられる歯根膜があらたにセメント質に埋入した像も観察されなかった. 今後,歯根膜の増殖とともにセメント質の増殖をBrdU染色等で確認していく予定である. また上記の培養方法でバクテリア等の繁殖が約30%弱認められた.これは歯冠に付着しているものが増殖していると考えられ,マイクロキャリアーに植立する前の歯冠清掃方法の確立が必要である.
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