2001 Fiscal Year Annual Research Report
女性の月経周期に関連した"しかたない"という認識の意味と健康増進行動の関連性
Project/Area Number |
13877405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
村井 文江 筑波大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (40229943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 順子 聖路加看護大学, 教授 (30134175)
谷川 裕子 筑波大学, 医療技術短期大学部, 助手 (60323309)
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Keywords | 女性 / 健康 / 健康増進行動 / "しかたない" / ナラティブ |
Research Abstract |
本年度は、個人インタビューを実施・分析している段階である。 1、インタビューガイドの作成 研究計画では、月経に関する健康行動に焦点をあてて「しかたない」という認識と健康行動の関連について明確にすることを予定していた。しかし、文献検討および研究者間の討議の結果、月経に関する健康行動について必ずしも「しかたない」という認識を持っているとは限らないこと、また、「しかたない」について概念分析、獲得状況および健康増進行動との関連の明確化のためには、「しかたない」と認識していない健康行動についても分析する必要性が示唆された。したがって、健康について「しかたない」と感じたこと、「しかたない」と感じないが女性特有の健康上のことをインタビュー項目の中心とした。 2、インタビューの実施状況 対象は閉経後も含め月経開始後の女性とし、雪だるま式に募った。インタビュー協力者へは、研究者が、文章と口頭で研究の説明を直接行い、文章で承諾を得た。なお、研究承諾書に署名後にも研究参加を辞めることができることを保証した。現在、20歳台から70歳台までの女性26名から承諾が得られており、13名のインタビューが終了した。インタビュー内容は、全て録音し、逐語語録および要約を作成した。 3、分析状況 インタビュー内容要約から明らかになった主な結果は以下のとおりである;1)健康に対して「しかたない」という思いは、健康の気がかりや病気、月経に関することに対して主に語られ、最も「しかたない」と思うことは、現在の健康問題に集中していた。また、自分の健康だけでなく、家族に関することも含まれていた。2)「しかたない」ということは、"自分ではどうにもならないこと"、"当然のこと"、"どうにかしたいが優先順位の低いこと"であった。3)「しかたない」という認識に関連することとしては、成育環境や周囲の反応などが語られた。
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